
2018年09月19日
つなぎ合う歴史・・。
今年も「屋部の八月踊り」の季節がやってきました。

屋部の八月踊りは、旧暦8月7日から10日まで行われる村踊り(豊年祭)で、
昔からの沖縄の村踊りの型を色濃く残しているといわれ、
1988年に、沖縄県指定無形民族文化財に指定されている。
この屋部の八月踊りは、踊り当日に行われる民俗芸能の演目だけではなく、
旧暦七月の盆前にミンクバイ(配役決め)、当日本番までの各演目の稽古期間、
旧暦八月七日はメーズクミ(前仕込み)、八日がスクミ(仕込み)、十日が正日(本番)で、
午後から公民館を出発して、各拝所を巡り、アサギ庭までの道ズネーがある。
そして、八月踊りの終了後の分かれ散会(反省会)までの
八月踊りの各種関連行事を含めて、県の無形民族文化財として指定されるのは
県内では初めて・・ということである。
さて、屋部に移住し15年余り・・。その頃から伝統の「屋部の八月踊り」に参加。
自分の役目は、「道ズネー」での旗頭のメンバーとなっている。
その道ズネーというのは、4~5㍍の旗頭を先頭に踊り団を従え、村内を練り歩くが、
これがけっこう大変・・。また、雨が降ろうが槍が降ろうが必ず行われる。
どのようなことがあっても落としてもいけないし、倒してもいけない・・。
その大きな旗頭を倒すことなく、1時間弱、手から手へと受け渡していく。
今年も力強くも勇壮な仕事をこなしたいと気合いが入ります。
・・が、いい加減、引退の時期となってはいるが、他のメンバーが許さない。
「今年も先発で行きますよ~!」 リーキー隊長にハッパをかけられている。
「‥マジか。」 と言いつつも、この時期になると血が騒いでしまうのだ。
また毎年そうであるが、この大きな仕事を終えた後の一杯もまた格別・・。
伝統行事に参加できたってこともあるが、毎年、この最高の一杯のために
やってるって言っても過言ではない。しかもやり遂げたって実感がハンパない。
1本の旗頭を手から手へとつなぎ合わせてきたように、
長い歴史を受け継いできた伝統が脈々と続く中、その場面に登場させてもらうことは
最高の一杯以上に、これまた格別であるのは言うまでもない。
何かと地域との関わりが薄れてきていると言われている昨今・・。
伝統芸能の継承が地域の文化、そしてそこに根付く人たちの繋がりと担ってきたのは
紛れもない事実であり、今この時代に改めてその大切さを認識すべきだと思っている。
そのことが地域をつくり、社会をつくっていくのだ・・。

・・・つなぎ合わせて150年余りの歴史・・。
振り返れば、長い年月の労苦に惜しみない感謝を意を表する次第ではあるが、
これから先、まだまだ長い年月をつなぎ合わせていくということが、
歩んだ150年より、さらなる困難さが待ち構えているかもしれないのだ。
長い伝統を受け継いできた先輩方の並々ならぬ努力があり苦労があっただろう。
そんな荒波を越えてきたからこそ、現在がある。そして未来を迎える。
・・そんな繋ぎ続けて150年余りの歴史を重ねてきたのだ。
本日、9月19日(水)の午後3時に「道ズネー」の本番を迎える・・。
繋いだ150年余りの歴史の重みと、これからも踏み出す新たな歴史への
スタートを是非ともご観覧いただきたい・・。
・・さあ~、多くの方々のご来場をお待ちしています~♪
Posted by UMUサン at 11:40│Comments(0)