
2025年04月10日
第三者の言葉で・・の話。
さて・・。仕事柄なのか心理学的理論や効果などに興味があって、
何度かこのブログにて紹介させてもらっているのだが・・。
そして今回、ご紹介したいのは「ウィンザー効果」のこと・・。
「第三者のお褒めの言葉はどんな時でも一番効き目がある・・」
これは、アーリーン・ロマノネス著のミステリー小説、
「伯爵夫人はスパイ」 その小説に登場するウィンザー伯爵夫人の
台詞に因(ちな)んで命名された・・と言うことが記されている。
さらに深読みしていくと、「ウィンザー効果」とは、当の本人から伝えるよりも、
「第三者を介して」伝えたほうがより「信憑性」が増したり「影響を与える」ことが
大きいという心理的効果・・とのことらしい。
例えば・・。Aさん本人から直接自分のことを褒められたとする。
それを嬉しく思う反面、「大げさに言っているんじゃないの~?」 なんて、
逆に素直に受け取れない・・ってことが多々あるのではないか。
しかし、第三者であるBさんから「Aさんがあなたのことを褒めていたよ。」と
言われることが、Aさん本人から直接言われるよりも、何となく素直に純粋に
受け取れるような気がする・・と思うのは自分だけじゃない。
このように本人から直接言われるよりも第三者が伝えた(間接的)方が「信憑性」や
「信頼感」が増す・・という心理的効果の働きを「ウィンザー効果」ということなのだ。
ではなぜ、そのような心理効果が起こるか?ってことなのだが、
それには「2つの理由」が考えられるそうだ・・。
まずそのひとつに、「利害関係がない。」ことで起こるとのこと。
その本人が発信する情報だと発信者(言った本人)自身の「利益」を考えて
大げさに評価しているのではないか・・と勘ぐってしまう。
しかし利害関係のない第三者から聞くことで事実である可能性は高まるって話。
例えた話で言うと、ある会社の営業マンがお客さんであるあなたを褒めたとする。
その状況であなたのことを褒めてきたとしたら「あ~何か売りたいんだな~。」って
想像したりするのではないか・・。そうなれば褒められた内容が本当かどうか
信憑性を疑ってしまう・・。つまり褒められたウラには「何か」があると推察するのだ。
しかし、あなたとの利害関係が生じない第三者の立場から言われた場合は、
その第三者があなたに対して「嘘をつく理由」も特に考えられない・・としたら
言われたことの信憑性は多少信頼に足るものと言えるのではないだろうか。
そしてもうひとつの理由が「人数が多い。」ことで起こる。
これは「第三者」からの情報が多ければ多いほど起こると言うものなのだ。
この場合の分かりやすい例として、インターネットで商品を購入しようか
悩んでいたとする・・。その際に「この商品がすごくよかった。」 なんてレビューが
1件の商品よりもレビューが100件ある商品の方が安心したりする。
まあ~ある情報に対し、多くの人が知っている、あるいは認知している方が
多いとすれば、あたかも正しいように思えて影響力は高まる・・ってことになる。
そう言えば以前、新型コロナ感染症が蔓延する中、同じような経験がある。
NETFLIXを利用する際、その視聴したいと思う映画作品を事前にて携帯電話で
「評価」を検索し、視聴した皆さんの意見を受けてから視聴した・・。
まさに自分の「ウィンザー効果」体験の一端ではないだろうか?

言葉のかけ方、やり方ひとつで得られる成果は多種多様・・。
それが自然と身につくようになれば指導のスキルも向上することになる。
野球に限局した言葉かけのみでは、もはや取り残されていく時代。
そんな心理学的効果も駆使しながらサポートできるよう多角的な視点をもって
指導していくことが求められる・・ってことも何ら不思議なことではない。
さあ~これからはいろんなスキルを身につけていくことも必要である。
「最近いいね~。」 なんて、第三者の言葉を借りるのもいかかだろうか・・。
Posted by UMUサン at 22:50│Comments(0)
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