
2025年05月07日
出場するための「三段論法」・・。
さて・・。学童野球チームの指導者(監督やコーチ)が大なり小なり、
少なからずも常に脳裏に浮かんでいること・・。
それは「できればみんな試合に出してあげたい。」ってことではないだろうか?
まあ~チーム員(部員)が少ないチームであれば、そんな悩み(?)も
軽減されるはずだが、逆にチーム員が多いチームは深刻の度合いが一層増す。
ましてやチビッ子(低学年)ともなると、野球経験の年数や自分のスキルを
推し量ることが不足しているので、ユニホームさえ着用していれば、
「自分はいつ出られますか?」 なんて監督の袖を引っ張って訴えてくる。
そんな我らサンガーズも例外ではないってことを申し上げたい・・。
そんな時は「う~ん、もうちょっと待っててね・・。」
やんわりお断りするのが常套句であるが、大会本番や練習試合問わず、
毎試合ごとに袖を引っ張られている状況に際し、やんわりお断りするのも
限界があり、それが練習試合なら根負けして出場されてはいるものの、
とてもじゃないがまだまだ出場できる年数とスキルは持ち合わせていない。
「はた?こんなでいいのだろうか?」 重要なテーマのひとつであるのだ。
・・というのも、まだ入部したばかりの子もいれば、練習も休みがちなうえ、
まだ少し自覚が足りない、そればかりかポジションだって把握していない等、
試合に出してあげたいなあ~との思っていても様々な条件を満たしていないし、
出場しているメンバーと同じ目線で袖を引っ張っているとは考えにくい・・。
「あいつも出ているから自分も・・。」 そんな順番的な(?)意識があると
すれば、もはやこれはスキル云々かんぬんの話じゃなくなるのである。
ある程度の修練(練習)を積んでいく中、何かしら「光る物」を発揮したり、
総体的に実力もつき、なおかつ年相応の自覚と真剣味が感じられれば、
出場の機会が増えてくるのは必然のこと・・。
指導者のみならず、周囲からも出場機会の声が大きくなるはずである。
そう言えば以前、こんな話も耳にしたことがある・・。
とあるチームがあまりにも部員数が多かったので全員を出す秘策を思いつく。
それは「出場当番制」である・・。イニングを真ん中で区切り、前半パートと
後半パートに子供らを分けて出場させるというもの・・。
しかも前半パートの出場する「当番」の子は試合開始1時間前に集合させ、
後半パートの「当番」はさらに遅れて集合させる・・という変則アップ制も導入。
「どうせ朝一番で来ても試合に出るのは後半だし・・。」 賛成する意見や
「え~当番制なんて。しかもアップもバラバラって。」 チーム内が騒然。
もう~こうなればチーム一丸の一致団結って言葉は皆無に等しくなる・・。
たしかにみんなに出場機会を与えたい・・との切実な思いは十分伝わるものの、
ただ、何らかのステップアップを目指すことなしで誰しも安易に出場させるのは、
違和感のなにものでもない・・。やはり出場させるための根拠は必要ではある。
練習をしっかりやる、そして徐々に実力を高め、周囲に認められるようになる。
そんな「三段論法」の過程を通じてこそ、自信を持って出場できる(させる)、
ま、チビッ子たちにおいてはそんな理解も難しいとは思うが、
その過程を踏まえるのは大事なことだ・・って言い続けなければならない。
メンバーが足りず、十分に過程を踏まず否応なしに出場させている等、
チーム事情があるってことも理解している・・。それであっても出場している
子供らにはその過程は大事だ~って伝えることも必要ことではないだろうか?
いや、メンバーが少なかろうが多かろうが、伝えるべきだと思うのだが・・。

《 「う~ん、う~ん、う~ん・・。」 悩みは尽きない・・。》
「もうちょっと練習を頑張ってしっかり出来るようになったね・・。」
そうなればその子に限らず、周囲が指導者の袖を引っ張ることになる。
みんなが正当な過程を経て、どの子も目線が等しくなった時こそ、
個々の子供らの実力が向上し、チーム全体のレベルアップが図られていく。
そうなれば、我々の本当に頭を抱える悩みが出現することになる・・。
・・なんて心配するものの・・。指導者は実を言うと・・。
真に悩ますそんなチームの成長を待っているかもしれない。
Posted by UMUサン at 22:15│Comments(0)