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2015年06月25日

「2015」最後の夏・・。


「第97回全国高等学校野球選手権沖縄大会」が熱戦開催中・・。

我が母校、名護高校野球部は大会3日目の6月23日(火)に登場。
県内屈指の好投手内間投手を擁するコザ高校と対戦し、惜しくも2対1で初戦敗退でした。


最後の夏、目に焼き付いた名護高校の最後の戦いを、ここに書き綴りたい・・。


試合は、コザ高校が1回表に2番打者のソロホームランで1点を先制すると、
2回表にも内野陣の守備の乱れに乗じて、さらに1点を追加・・。2点を先攻される展開。

一方、名護高校の攻撃は、1回裏に2番のライト島袋が三遊間を破り、レフト前に運んで出塁
すると、3番古我知との間でヒットエンドランを敢行。投球は捕手の頭上を抜けるワイルドピッチ。
その間に1塁ランナーの島袋が2塁を蹴って、3塁へと進塁する。1死3塁の同点のチャンスだ。
しかし、3番の古我知、4番の与那嶺を連続三振に打ち取られ、無得点に抑えられる。

その後、3回までコザ高校内間投手が怒濤の奪三振ショーを魅せる・・。
2回裏には5番上地、6番大城、7番岸本(駿)、3回には8番玉城、9番當山と、
1回裏の3番打者から3回2死の9番當山まで7者連続となる圧巻の投球・・。

スコアボードに表示されるスピードは、140㎞後半の剛速球・・。MAXは、なんと149㎞。
球場全体から驚きの声がもれ、コザ高校応援スタンドからはヤンヤヤンヤの大声援。
・・対する名護高校応援スタンドは、息を飲むように静まり返る・・。

「・・マジか・・。」 噂には聞いていたが、間近に見るとそれは想像以上のもの。
キャッチャーがボールを受けるたびに、ミットの音が球場全体に響き渡る・・。
2点差しかない得点差ではあるが、非常に重く感じ、追いつくのに困難な状況にさえ思えた。


しかし、そんな内間投手であったが、つけいる隙はあった。
いまいちコントロールが安定せず、三振アウトも多いが、四死球も多かった。
それと初戦という緊張感と気負いもあってだろうか、初回から全力投球を続けている・・。
すると、中盤から後半にかけ疲れが見え始め、名護高打線が徐々に捕らえ始めてきた。

4回以降は、名護高打線が奮起。ヒットと四死球を絡めて、幾度もランナーが出塁し、
満塁などの絶好のチャンスを作り始める・・が、ここは屈指の好投手内間投手に踏ん張られ、
得点をあげることができない・・。あと一本が喉から手が出るほどほしいのである。

名護高校応援スタンドは好機を迎えた大歓声とチャンスを逃した大きなため息の繰り返し・・。
かたや、コザ高校応援スタンドはその逆・・。ピンチを迎えた時の祈るような気持ちと、
ピンチをしのいだ時の大歓声・・。バックネットを挟んで左右に明暗が移り変わる・・。


名護高校の先発當山投手は1、2回と1点ずつ得点は許したが、3回以降は立ち直り、
相手打線に対し変化球を巧みに使い分け、的を絞らさない投球を展開する・・。
ヒットも4本に抑えるなど、完全に自分の投球ペースで相手打線を翻弄している。


幾度の得点の好機を潰してきた名護高校だが、ついに7回裏に満塁から5番上地が四球を選び、
押し出し・・。1塁に歩きながら両手でガッツポーズ。我々も高々とこぶしを突き上げる。
ずっと待っていた1点をついにもぎ取った。・・応援スタンドは熱狂と大歓声に包まれる。

そして迎えた8回裏の名護高校の攻撃。先頭打者の7番岸本(駿)が四球で出塁すると、
8番山城が送りバント。内間投手がマウンドを駆け下り、セカンドへ送球するも悪送球・・。
1、2塁ともオールセーフで無死1、2塁と同点の絶好機が拡大していく。
ここで9番當山がカウント2-3からヒットエンドランを敢行し、見事成功~。
2塁ランナーはホームへ突っ込むことはできなかったが、なおもチャンスが続き、無死満塁・・。
見るとイニングは、終盤の8回裏・・。最後の最後の大チャンスである。

ここで登場は名護高の上位打線。1番真栄田、2番の島袋、3番古我知に4番与那嶺と、
最も信頼できる打者が続く・・。もう~応援スタンドは、これ以上ない大声援を張り上げる。

・・しかし、1番真栄田は初球を打ってサードゴロ。ホームフォースアウトで1死。
2番の島袋はスクイズを敢行するも強い打球でピッチャー正面へと転がる・・。
またもやホームへのフォースアウトで2死・・。先ほどまでの大歓声が潮を引くように静かになる。
そして、期待された3番古我知もセカンドゴロで無得点・・。あと1点が本当に遠く感じた・・。

迎えた9回裏の攻撃もすでに2死・・。最後の打者が三振に打ち取られ、ゲームセット・・。
我が母校、名護高校野球部の最後の戦いが終焉を迎えた瞬間である。
何か自分のことのように悔しさと涙が込み上げ、じっとグラウンドを睨み付けた。


「2015」最後の夏・・。


3年生の悔し涙を思うと、いたたまれず、すぐさま球場を後にする・・。

この最後の夏を素晴らしい戦いで、グラウンドを縦横無尽に全力で躍動した
名護高ナインに拍手と感謝を送りたい。・・本当に素晴らしい戦いであった。
そして2年半、頑張ってきた3年生のみんなに労(ねぎら)いの言葉を送りたい。


今年も夢舞台、甲子園への切符は叶わなかったが、
その思いを受け継ぎ、いつか後輩たちが、そして自分の息子たちが叶えてくれる。
そんな日が来ることをひたすら願ってエールを送り続けよう~♪


・・名護高校球児たちの熱い夏は、まだまだ先へとつながっていくのである・・。





Posted by UMUサン at 19:30│Comments(0)
 
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