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2024年04月03日
一人の力だけじゃ・・。
先だって・・、練習していた時のこと・・。
あるメンバーのお母さんがスタスタやってきて自分にこんな質問。
「バッティングを良くするためにはどうしたらいいでしょう?」
「・・。」 質問の内容はシンプルではあるが、答えはなかなか難しい。
「あ~やってこ~やって、こうすれば・・。」 なんてアドバイスし、
すぐさま打撃向上、強打者に変貌すれば何の苦労はない・・。
あ~やってもこ~やってもなかなかうまくいかないのが常なのだ。
しかもその子は野球を始めたばかり・・。バットを思い切り振れだの、
まずボールに当たるには・・なんて技術面を言っても理解するかどうか?
何かグッドなアドバイスはないものだろうか・・と思考を巡らす。
「う~ん・・。」 あれこれ悩んでいるうちにあることが閃いた・・。
「で、野球は好きかな?」 「・・へ?」 そのお母さんの目が丸くなる。
「はい、好きだと思いますが。」 これだけは自信があるって力強い返事。
「まあ~そうだね、まずは野球が好きじゃないと始まらないしね・・。」
「一番そこが肝心・・。バッティングが良くなりたいって思うには
やはり野球が好きで目指す目標がなければ何も生まれないってこと。
そうなればバッティングだけじゃなく、野球も上手になる・・と思うけど。」
バッティングはうまくいかないけど野球は大好きって自覚している、
そのことだけは誰にも負けない~なんてそう思っているその子にとって
少しでも希望が開けてくれれば・・と、そう願ってしまったのである。
「・・で、お母さん自身は野球が好きかな・・?」 再び質問・・。
「野球のことは分かりませんが、子供が好きなので自分も好きになりました。」
「ほお~。」 これも学童野球ならではのよくあるある話・・。
大好きな息子がやっている野球を好きになることはある意味必然なのだ。
「じゃあ~大丈夫・・。その子もお母さんも野球が大好きであれば、
いずれ上手になっていきますよ。」 その言葉に安堵の表情をみせた・・。
「技術的なことの指導とか修正は自分らやコーチがやるが、
まずはそれを受けてくれる姿勢があるかどうかと言うこと・・。
それがなければいくら伝えようにも伝わらないしね。」
「そして頑張っている自分の子らを応援してあげることも大事。
そうすればもっと頑張ろうって思うだろうし。」 有難いことに頷いてくれた。
「だから、お母さんも野球が大好きってことは重要なことであるし、
そのことは上達していくための大きなスパイスになると思うけど・・。」
バッティング向上にしろ、野球の上達にしろ、子供ら自身の頑張りは
当然だが、その頑張りを支えて力を発揮できる環境づくりもまた重要なこと。
主役である子供らが輝くためにはそれを支える裏方の力は大切なのだ。
「分かりました・・。いろいろとありがとうございました。」
お礼を言われるほどのアドバイスになったかどうかは不明であるが、
ひとつにきっかけになってくれればと願ってやまない・・。
頑張る子供らも然り・・。それを温かく見守るお母さんも然り。
いずれにしても・・。一人の力だけでは為し得ないってことを伝えたい。
Posted by UMUサン at 21:35│Comments(0)