サンガーズ奮闘記

・・いつものことだが。まあ～愚痴っぽくなるが、少しお耳を拝借したい・・。


「お前ら、お父さんやお母さん、学校の先生に文句言われながら野球はやるなよ～。」
我らサンガーズ軍団へ投げかけるいつもの口癖である・・。

ま、宿題忘れる、勉強はやらない、学校の決まり事は守らない。
家の手伝いもほったらかし、親の言うことも聞かない、他人に迷惑をかける・・などなど。
そんな状況で野球をやるのはもってのほか・・と言うことである。

・・そのようなことは学童野球に限らず、中学野球、そして高校野球だって同じはずだ。


当然だが、我々はお父さんやお母さん、学校の先生方、地域の方々や
野球部OB、その他大勢等、いろんな人たちの応援を受けながら、
大好きな野球をやっている訳で、自分一人の力だけでやっているのではない。

そういうことを忘れてはならないのである・・。


去った「第２１回山浩JRベースボールトーナメント」を最高の結果で終えることができた・・が、
その後、顔を顰（しか）めたくなるような話が舞い込んできた・・。
決勝戦を控えた数日前、チーム内での子供ら同士のいざこざやトラブルの数々。
学校生活での不適切な行動や態度・・。開けた口がふさがらなくなってしまった。

「・・・なんで早く報告しない・・？」 ミーティングで問いただすと、みんな下を向く。

「勝てば、優勝すれば・・我らの目指す姿は達成できた・・と言うことではない。
勝者になればなるほど皆の目標となり、注目されるのは当然。
すれば、自分たちは何を為すべきか・・。より野球以外のことが目につくのだ。」

いつもより強い口調で語りかけているのを感じたのか、より深く沈黙が続く・・。




《・・気分は黄昏時・・のようだ。》


・・いろんな人たちの応援・声援は、野球を頑張れ～ということのほかに、
野球を通じて、立派に成長してくれることも望んでいるのであり、
そのことのほうが、野球の勝ち負け以上に期待かけている大きな意義なのである。

素晴らしい成績を残せば、「野球選手」としては満足なものになるだろうが、
野球以外でやるべきことをやらない、決まり事を守らない、迷惑をかけると言うのは、
応援してくれる人たちの期待を裏切る行為であり、「野球人」としてはまったくもって失格である。

そのような行為は、素晴らしい優勝の栄光さえも色あせてくる・・。


勝利は、時に人を傲慢にさせ、初心を忘れさせることになりかねない。
勝ち続ければ勝ち続けるのほど、首を垂れ、実直に真摯になることが必要なのだ。
それが実践できてこそ、真の「野球人」の意識が芽生えてくる。

我々応援する者は、そんな「真」の勝者の姿に期待を寄せているのである。

「我らの目標は何だ・・？」 そんな問いかけに行く道はまだまだ半ば・・。
その答えをこの手につかんでこそ、本当の歓喜が生まれてくるのだ。


さあ～今こそ、気を引き締め、再スタートを切ろう・・。