サンガーズ奮闘記

・・うん、まあ～何とも言えない撃沈な一日・・。

南部遠征と乗り込んで、高野山旗に向け、さいごの練習試合。
南部Bブロックの東風平星さん、新城エンジェルスさん、ありがとうございました。

練習試合の結果は、東風平星さんには５対１。新城エンジェルスさんには９対１と、
いいところがまったく出せず・・というか、出させてもらえず、２試合とも完敗・・。

東風平星さんには足を絡められて右往左往・・。ピッチャーも守りも翻弄される。
得点機には必ず得点されるという精度の高い野球で太刀打ちできず・・。
ちょっとしたミスも許されない。スキのない野球はさすがに春の県大会の王者である。

攻撃では、繰り出させるタイプの違う３投手の前に打線が沈黙・・。
ランナーは再三出塁するも、最後まで有効打が出ず、１点取るのが精一杯である。

また新城エンジェルスさんには、相手エース君の剛球にまったく手が出ず、三振のヤマ。
守っては、エース胡珀（６年）が大炎上・・。四球を絡めて長短打を含むタイムリーヒットで
２イニングで６失点とメッタメタに打ち込まれてしまった・・。

そんなエース胡珀の絶不調に呼応するかのように、内野陣もピリッとしない。
悪送球は出るわ、捕球ミスは出るわで誰も負の連鎖を止めることはできなかった。
「・・・。」 ベンチで為す術もなく、目の前の惨状に激励の声を空しく響かせるのがやっと。


「勝敗はご覧のとおりだ・・。一つでも良いプレーを見せよう～。」 攻撃前のミーティングで喝。
しかし、それさえさせてもらえない相手チームの怒濤の実力の前に撃沈してしまったのである。

「・・はた、どうするものか？」 正直、考え込んでしまった・・。


試合後のミーティング・・。真っ赤に日焼けした顔が今日一日の暑さを物語る。
「まあ～、負けたのはしょうがない・・。相手が一枚も二枚も上であったってことだ・・。」
静かに言葉を投げかけると、試合の状況を思い出したかのように上を向く子もいる。
「相手の勝ちパターンがあるように、自分らも勝ちパターンがある・・。それができなちゃ
当然だが勝ち目がない・・。その勝ちパターンを練習してきたつもりではあるが・・。」

昨日までの練習の在り方を振り返り、これでいいのか・・と岐路に立たされる思い。
誰にも、そしてどのチームにも負けないほど振り込んできたはずなのに、
今日一日でその自信が見事に粉砕され、手のひらの血マメだけが寂しく残る・・。

それよりも何よりも試合に臨む気持ちが大きな課題だ・・。まずは意欲が感じられない。
安易に相手に主導権を握られ、そのまま挽回できずの低空飛行でそのまま墜落状態。
追いつこうとの気持ちも起動できず、グラウンドもベンチも覇気が見られない。

「監督やコーチが元気あってもお前らが元気がなければ意味がない・・。」
自立する野球を目指してきた姿勢は、自ら諦める判断を身につけさせたのではない。
どんな劣勢であろうとも子供ら自身が主体となって頑張る気持ちを醸成させてきたつもりだ。

「ま・・、振り返ってくよくよしても何も生まれない・・。今、必要なのは打ちのめされても
何くそ～って這い上がろうとするやる気と勇気しかないぞ～。」 激励しようと精一杯の台詞。
やれ誰が三振した、暴投した、エラーしたというのは、言わずともみんな知っている。
しかもミスをやろうとやる奴なんていない・・。必死にやった結果は力不足であったってことだ。
一生懸命にやっても及ばないこの大きな力の差を埋めるためにはどうするか・・？

この子らに必要なのは、敗因の検証よりも前へ一歩踏み出すためのきっかけである。




《・・我々に明日（あした）は見いだせるのか・・？ 》


「気を取り直して明日からまた頑張ろう・・。高野山旗は目の前だ。」 腰を上げる。
「・・はい。」 弱々しい返事・・。撃沈した直後なので無理もないか・・。

目の前に迫った高野山旗・・。２７日には和歌山へと旅立つ。
まあ～多くの方々からご支援をいただいているので、どうにかそれに応えたいとは思うが、
なんせ勝負事はどうなるかは分からない。せめて全力で・・との思いだけは秘めている。

・・今さらヒットエンドランやスクイズを勉強したって「試験前の一夜づけ」である。
我らは、これまでやってきたことを信じて全国の強豪チームに対峙するしかない。
そのことが吉と出るか凶と出るかは、やってみなくちゃ分からないのである・・。

好調だと思われたチーム状態から一瞬にして撃沈な一日となった。


「・・はた、どうするものか・・？」 ま、ひとまず高野山旗から帰ってきて考えよう～♪