サンガーズ奮闘記

うちのチビッ子、あかりに朗報が舞い込んだ・・。


「おとん～、あかりから連絡があって『留学』決まったらしいよ～♪」 おかんから速報が入る・・。
「ええ～！マジか～。」 少し寝ぼけ眼で那覇に向かっている途中、一気に目が覚めた。
「７月後半に行くんでパスポートの手続きを急がんとね～♪」 ウキウキ気分のおかんに反し、
「・・・。」 自分は少し複雑な気持ち・・。それにしても今の時期、アメリカ行くか～って感じである。


・・話は少し前にさかのぼる・・。

「あかり、アメリカ・カリフォルニアでの『短期留学』に行きたいって申込みしたよ～。」とのこと。
「マジか～。今のアメリカは危険な状況じゃないか～？」 突飛な提案に目を白黒させた。
丁度その時（今もあまり情勢は変わらないが・・。）、北朝鮮が発射するミサイルの問題などで
まさに「有事」になるのでは～って警戒が最高レベルに達するって、まさに緊迫の真っ只中。
「おいおい、大丈夫か～？」 親なら当然心配することだよね・・。

まあ～広く世界を見聞することに異論はないが、「この時期にね～。」ってのが正直な気持ち。
しかし、おかん曰く、「県の予算で行くので選考試験があるから合格しないとね。」と続ける。
・・そっか。選考試験に合格しないと行けないって話ね・・。少し安堵した次第で。

聞けば、選考試験は書類選考と筆記、面接があって、しかも英検上位クラスじゃないと困難。
英語が得意なあかりでも合格するのには至難であるとのことに、益々安心度が高まる。
「ま、合格するか分からんし・・。」っておかん・・。それもそうだ・・。合格しての話ってことね。


そんな話題も記憶の片隅に残るかどうかって頃・・。
「おとん～、あかりさ、第１次の書類選考に合格したってよ～。」 夕食時におかんが報告。
「ええ～マジか・・。」 口に入れたおかずを吐き出しそうになった。「・・・。」 その後言葉を失う。

「で～、来る日曜日に那覇国際高校で第２次の選考試験があるんだけど迎えに行ける～？」
「・・・。」 まあ、行けないことはないが、う～ん、難しい選考試験のはずだったじゃないか。
「沖縄市での総会が午前中で終わるので、そのあと行くよ～。」って言うのが精一杯である。

そして、第２次選考試験の当日・・。約束の場所に時間どおりに行って待っていると、
「あ～疲れた～。」 あかりが後部座席のドアを開けながら入ってきた・・。
試験の様子を聞けば、「面接はまあまあだけど、筆記がね～。」との感想。
その他、シャーペンが壊れて前列の受験生から借りたりなど、いろいろトラブルも多発。

他校の受験生には海邦高校であったり、球陽高校であったりの県内有名進学校の生徒が
ズラリと顔を揃え、「試験の内容もそうだけど、他の受験生も凄かったし・・。」とサバサバ表情。
それら有名進学校の生徒たちの中から選考されるってことはすごいことではあるけどね。

迎えた先週金曜日に最終結果が報告される・・ってことだったが、今日に発表延期。
「もう～ヤキモキするし～。」 あかりとおかんは残念な顔をしているが、自分は何故かホッとする。

まあ～少し諦め半分ではあったが、わずかな可能性も感じていた・・。
それは、県費で行くのであれば、もしかしたら「地域枠」みたいのが考慮されるのでは・・ってこと。
つまり、都市部の高校生だけではなく、ある程度の成績が見込められれば、地域からの受験生も
その対象として数名選ばれるのではないかと言うこと・・。う～ん、もしかしたらありうる・・。

「・・ってことで、地域枠みたいなもんが設けられているとしたら、もしかするよ～。」と期待。
「そうだね～。そういうのがあれば少しは期待するね。」 そんな仮定の話で盛り上がった。
ま、成績もまずまずで、北部地域の中からも受験している生徒がたくさんいそうだし、
その中から「地域枠（なるもの）」に入れるかどうかも分からんし・・。すべて想像の話・・。


・・そして、今日の発表の日を迎えた。
おかんの朗報のあと、あかりからもLINEで報告があった。
「留学受かりましたーー」 そのあと、「カリフォルニア」って・・。嬉しさが読み取れる。
「おお～♪ おめでとう～！おかんから電話があったよ。いよいよ世界デビューだね。」 返信。
すると、「いみよー」というメッセージ・・。珍しく速攻で返事をいただきました～♪

さあ～見聞を広める第一歩・・。もう～こうなったら彼女の思いを後押しするしかない。
我が家にも、とうとうグローバルな波が押し寄せようとしているのは確か。
おとんやおかんを始め、凛太朗・竜誠も生粋のウチナーンチュが身に染みている中、
うちのチビッ子はすでに大陸を目指しているのかもしれない・・って想像が膨らむ。

いずれにしても、安全・無事に・・とだけ願うだけだ。





・・・あかりの「見聞録」を楽しみに待っている・・。