サンガーズ奮闘記

毎年いつものこの時期になると、名護ブロック役員会と監督会の懇親会が開催。

学童野球名護ブロックでは２月から新年度がスタートしますので、
今シーズンに臨む新チームのそれぞれのコーチングスタッフが一同に集結。
新チームでの意気込みや目標、新たな面々での情報交換などを行いますね～。

熾烈な戦いに明け暮れる前（舌？）哨戦と言ったところでしょうか・・。




《・・とてもじゃないが、その様子は見せられませんので爽やかな画像をどうぞ～♪　》


「今年は優勝を狙います・・。」との強気な発言から、
「まずは１勝を目指したいです～♪」なんて控えめな発言まで、
様々な思いを美味しい料理とお酒に乗せて、語り合う。

毎年繰り広げられるこんな風景に、共に学童野球に情熱を注ぐ野球バカたちに、
何となく親近感を感じ得ずにはいられない。

「よろしくお願いします～♪」と一人の新人監督さんが挨拶でグラスを持ってやってきた。
「あ～よろしく～♪」事情があって今日はアルコールを控えていたんでお茶で乾杯。
ま、新人さんと言っても以前からチームのコーチとして顔は良く拝見していたんで、
特に新顔って感じじゃない。
・・聞くと、自分の子供が高学年になったんで監督を引き受けたとのこと。

自分のテーブルで飲み始めてしばらくすると、
「ほんとは監督を引き受けたくはなかったんですけどね。」とポツリ・・。
あら、今シーズン頑張ろう～ってな趣旨の懇親会の席上ではそぐわない発言。
なんでまた・・と聞き返すと、「なんかプレッシャーみたいなのがあって。」と。

・・え？プレッシャーってか～？
顔を見ると、紅潮している感じ。ま、お酒のせいもあるだろうが。

「この前の保護者会である一人の父兄に言われたんですよ・・。」と語り始めた。
聞けば、県大会に是非行きたいとか、やっと自分たちの時代が来たとか、
その父兄の思いのたけを隣でとくとくと聞かされたらしい・・。
「あ～、なんとかそんな思いに応えたいな～・・って思ったら負けられない感じがして。」
「・・・・。」あら～、そんなことがありましたか・・。

とは言っても、勝負なんては時の運もあるし、必ずや勝てるとか県大会に行くとかは分からないし、
そんな父兄の思いに応えようと各々みんな頑張っているしで、全ての夢は叶えられない。
しかし、その新人さんの思いも分かるような気がするしで・・・。

「う～ん。ありきたりなんだが、県大会に行くとか優勝するとかが最終目標ではないと思う。
その子が学童野球を通じて何を学ぶか、成長するかに理解を求めるとかさ。」とアドバイス。
「そんなことは重々分かっています。ただ、純粋に勝ちたいな～って思いもある。」言葉を返す。

「・・・。」自分もお酒が入っていないせいか、うまく言葉が続かない（笑）・・。
頭の中じゃ言い返す言葉がちゃんと配列されているが、潤滑油が入っていないんで、
いつものように口元が円滑じゃない・・。

「ま、やっているうちに勝つことだけが全てじゃないって分かるよ。」グラスを一気に飲み干した。


そして、その新人さんの挨拶の順番がやってきた。
「え～、野球を通じて子供たちが成長できるように頑張ります～♪」と高らかに宣言。
「おお～、いいぞ～♪」会場内からヤンヤヤンヤの大拍手・・。

思いも寄らない会場の反応に、少し満足げな表情を浮かべた。

ベテラン監督なり新人監督なり、はたまた大なり小なり。
チームのお世話を引き受けたなら、それなりのプレッシャーはみんなだってあるはず。
そんな中で日一日、子供たちと、そして父兄たちと格闘しているのだ・・。

挨拶を終えて戻ってきた。「いいぞ～♪」と祝福の乾杯で迎えた。

「しかし、もっと大切なプレッシャーはあるぞ。」
「え？」挨拶終えて、安堵の表情をしていた新人さんの顔色が変わる。
「ま、子供たちを無事に成長させるってことが、大きな『プレッシャー』だと思うけど。」
「・・そうですよね。頑張ります。」気合いの入った表情に変わった。





さあ～、みんなのいろんな思いを乗せて・・。いよいよ今シーズンの幕開けです～♪