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2017年09月12日

沈黙の主砲・・。


さて、我らサンガーズの絶対的主砲、皓太朗が「沈黙」を続けている・・。

・・と言ってもしゃべらないっての「沈黙」ではなく、「沈黙」を続けているのは「打撃」の方である。
何と、「第21回山浩JR大会」でこれまでの4試合、「無安打」記録を更新中なのである。

初戦の今帰仁チーム絆戦は11対3で勝利、2回戦の惣慶ヤンキース戦では8対1で突破。
準々決勝戦は名護すいらんマーリンズ戦では6対0、準決勝の山田ジュニアでは7対0と、
まんべんなく打線が活発な中、何故か主砲の真ん中だけが「無風状態」なのである・・。

初戦から準々決勝までの打席内容は忘れてしまったのだが、直近の山田ジュニア戦では、
1打席は低いキャッチャーフライ、2打席目はタイミングが早すぎてバットの先にかすって
変則的な回転のかかったピッチャーライナー.。(・・と言うほどの早くもない打球だが。)
多分、ストライクを先行したく、ピッチャーが安易に投じたであろうと思われるど真ん中である。

「あははは~♪」 そんな打球を見てベンチでは笑いが起こるも、「・・・。」 自分は笑えない。
場面は1死2、3塁の絶好の先制チャンス・・。しかも、滅多にしない送りバントをしてまで、
繋げたこのチャンスにこんな結果・・。表情が徐々に曇りがちになってしまうような感覚となる。

まあ~そんな不振の前兆は、練習の時から見られていた・・。
不用意な大きなスイングと極度のアウトステップ。ボールがしっかり捉えられない。
「・・おい、強いスイングをしてもボールにしっかりと当てないと飛ばんぞ・・。」 その度に指摘。
そんな状況を見かねて誰よりも指示に時間をかける・・。指示直後は少し改善するも、
しばらくすると元の木阿弥・・。「こいつ、意味分かっているのか~?」 だんだん腹が立ってきた。

まあ~悪いところを自分なりに意識し、修正過程での結果であれば心配もないのだが、
そんな指摘された修正点も改善する意欲が乏しく、あるいは直す気がないのかと思われるほど、
同じようなことを繰り返すことに、堪忍袋の緒も切れる限界に近づきつつあるのだ・・。

「今度は大丈夫ですよ~♪」 皓太朗があのニコニコ顔で自分に進言してくる。
準決勝の山田ジュニア戦・・。チームの活発な打線で試合も勝利した後ということもあって
皓太朗の打撃不振は目立つことなく、「よし。今度は期待しているからな~。。」なんて、
彼のニコニコ顔に合わせていられるが、そうも言ってられない事態が起こったのである。


第21回山浩JR大会準決勝戦終えての翌日の日曜日・・。
かねてからお願いされていた高江洲スパローズさんとの練習試合でそれは露呈した。
結果は8対1と勝利することができたが、この試合でも4番に座った皓太朗は「沈黙」を貫く。

何回だったのか忘れたが、2死満塁の絶好の得点機に打席が回った。
しかし、バットを一度も振ることなく見逃しの三振・・。その後も快音は聞かれずじまい。
「・・・。」 山浩JR大会での打撃不振は、本番のみならず、練習試合でも継続中なのだ。

高江洲戦終了後、お昼を食べている時に、「今度は大丈夫です・・。」と皓太朗が寄ってきた。
自分と一緒に食べていた子供たちから、「そう言っているけど、いつもダメだし~。」なんて、
冗談交じりでふざけ合っている中、視線も合わず、顔も上げずに一言告げた・・。

「おい、いつまでも一緒にニコニコしちゃいね~ぞ・・。」

周りが一瞬、凍り付く・・。皓太朗の表情からあのニコニコ顔が消滅した。

次の練習試合は本部少年野球クラブとの一戦・・。これまで数多く練習試合をやっているんで、
先発オーダーは5年生を中心にと予定していた中、「そのまま4番で出場しろ。」と告げる。
「ただし・・だ、結果が出なければ、その時は覚悟しておけよ・・。」 あえて静かな口調で語った。


・・結果はこの試合、タイムリーヒットを含む3安打と久し振りの大当たりを見せた・・。

まあ~試合前、不振の元凶となっていた打撃フォームを修正させたことが良かったのか、
それとも崖っぷちの状況であると思わせた自分の檄が功を奏したのかは定かではないが、
いずれにせよ、彼にとっても自分にとっても少しホッとしたことは言うまでもない・・。

「まあ~良かったな・・。」 試合終了後、一言声をかけるとわずかに微笑んだ。
自分の不調を隠すため、不自然ともとれる愛想笑い的なニコニコ顔と打って変わってみせた、
いつもの皓太朗が見せる「真の笑顔」がそこにはあったのである・・。


沈黙の主砲・・。


「沈黙」の主砲が雄叫びを上げる日は、そう遠くないかも知れない~♪





Posted by UMUサン at 20:30│Comments(0)
 
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