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2016年05月12日
「情熱大陸」風ノック・・。
さて・・、今年もゴールデンウィーク期間中、恒例の「やんばる野球祭り」に参加。
結果は、A代表チーム1分3敗で、チビッ子軍団は2勝1敗という成績。
まあ~・・、勝敗は二の次にしても、今年は良かったな~ってことは見あたらなく終了。
特に、A代表チームについては打てない、守れない、元気がない・・のないないづくし・・。
ゴールデンウィークは、野球やるより遊びたい~って気持ちがあったかもしれないね(笑)。
と言うわけで、そんな我らの寂しい話は置いといて、少し「熱い話」を・・。
ある日の練習試合、会場に到着すると、すでに練習相手のチームが練習していた・・。
グラウンド入り口付近で、子供らが一生懸命にノックを受けている。
縦に一列に並んだ1人ずつの1本ノック・・。見たところ、低学年っぽい。
子供たち、全体的に少し線が細いって感じがする。
「おら~! もっと元気出せ~!」ノッカーの檄が飛ぶ。
ノッカーは監督って言うより父兄、またはコーチのようだ・・。
あら~、あのノッカーさんは元気があるな~。ノック練習の横を通りながら思った。
そんな熱いノック練習に、なんか目が離せなくなってしまったのである。
「こら~、跳んでみろ~!」・・なんと至近距離から全力ノック。
おいおいチビッ子たち相手に大丈夫か~・・と思いはしましたが、
ま、しばらく見てみると、ひと安心した。
・・なぜって、そのノッカーさん、あまり野球の経験がないのか、バットの振りがきごちない。
しかも、バットの芯にボールがきれいに当たらないもんだから、打球の方向が定まらない。
つまり、ノックを受けている子供たちのところに打球があまりいかないのだ・・。
距離的に内野ノックのはずなのに、打球の行方はホームラン~ってところか。
強く打てば打つほど子供たちの頭上、遥か彼方へ打球が飛んでいく~♪
それでも、ノッカーさんはめげない・・。「なぜ、跳ばん~!」さらに檄が飛ぶ・・。
「もう~取れんし~・・。」 なんて子供たちの文句が聞こえてくるようだ。
それでもノッカーさんは熱血指導・・が、ノッカーと子供たちとには温度差があるようだ。
「お前、ちょっと来~い!」ミスするとその子供のところへ駆け寄り、叱咤激励。
ボールが取れないと取れるまで個人ノック・・。うち、まともな打球は1、2本ぐらいか。
それ以外は、外野へ届きそうな打球ばっかり。それでも「食らいつけ~!」とバットを振り続ける。
「あ~あ・・。」なんか、ますます目が離せない。
試合前、自分らもその横でノックをする。「お前らもあれぐらい元気出したら~。」と言うと、
「いや~、見ると子供たち笑っていますよ~。真剣になっていないっす。」
自分らの子供たちも気がついているようだ・・。
そのノッカーさんの熱き思いが、子供たちに伝わっていない。
しかし、ノッカーさんは真剣そのもの。・・ちょっと残念のような気がした。
煙草をちょこっと一服しに学外へ出た・・。ちょうどあのノッカーさんも一服していた。
あらら、なんというグットタイミング~。
「・・お疲れさまですね~。♪」声をかけた。すると帽子のひさしを上げた。
「いやいや自分らの子供たちは元気がなくて・・まだまだです。」前髪が汗でぐっしょりである。
「もう少し力を抜くとバットにうまく当たりますよ~。」 思わず口に出てしまった。
くぅ~、いらんお世話で言ってしまった~と後悔したが、一度出た言葉は呑み込めない・・。
すると笑顔で「ゆっくり振るとよけいに当たらんのですわ~。ははは~♪」あっさり。
「ああ、そうですか。・・しかし、あの熱血指導は子供たちに伝わりますよ。絶対・・。」
「そうであったらいいけど・・。なかなかうまくいかないですね~。」 その笑顔にホッとした
そのノッカーさんは携帯灰皿を差しだした・・。「あ、すいません。」自分の吸い殻も入れた。
「では~。」お互い挨拶を交わし、再び戦場へ・・いやグラウンドへ・・。
そして、熱血ノックを再開・・。「元気出していくぞ~!」 やはり、全力ノックだ。
そんなことで、そのノックは2時間近くに及んでいたんじゃないかと思うのだが。
選手に対する思い、チームを強くしたいとの情熱が前面に出ている。
ノックが上手下手じゃない・・。その気持ちなんだなって改めて思い知らされた・・。
思いっきり、勉強させられましたね~。
・・タラタータッタ~♪
自分の頭の中で、あの「情熱大陸」のテーマ曲が流れ続けていた・・。
Posted by UMUサン at 21:30│Comments(0)