てぃーだブログ › サンガーズ奮闘記 › あれから5年・・・。

2016年03月11日

あれから5年・・・。

今日の5年前・・、あの「東日本大震災」が発生した。


あれから5年・・・。

あれから5年・・・。


5年前の丁度その頃、「第24回名護市福祉まつり」の開催に向けて準備の真っ最中。
そして今年、明日から「第29回名護市福祉まつり」を迎える・・。
奇しくも、あの5年前と同じようなシチュエーションをたどっている。

まつり準備に勤しんでいる時、「なんか凄いことになっている~。」と職員が叫び、
テレビの画面に釘付け。映し出されている画面の出来事が今起こっていることなのかと、
この目を疑った記憶がある・・。

当然ながら、この年のまつり開催は中止。
この日から日本列島では、鎮魂と復興への苦難の日々が始まったのである・・。


東日本大震災の3ヶ月後、復興支援部隊の一員として被災地(福島県)に赴いた。
福島第一原発に程近い港町、小名浜で災害ボランティアセンターの運営に携わる。
平日でも100~200名ほど。休日ともなると1.000名余りの県内外、あるいは外国から
押し寄せるボランティアを陣頭指揮し、瓦礫の山と化した被災地を嘆き悲しむ暇なく、
復興へのまず一歩として必死になって支援に従事した・・。

あれから5年・・。3月11日を迎えるたびに、その時の記憶が蘇る。

小名浜港内で、ほそぼそと飲食店を営んでいた老夫婦の住宅兼店舗が津波で流された。
辛うじて高台に避難し、難を逃れた老夫婦が我が家に帰ってくると、息を飲む光景。
・・すべての物が流されていた。店の物はおろか、家族の思い出も一緒に・・。

そんな中で片づけの支援に入った時のこと、ある事件が起こった。
県外からのボランティアが散在する瓦礫を片づけているとき、おばあちゃんの叫ぶ声。
「これは捨てないで・・。」 被災ゴミ化とした家族のアルバムを取り分けている。

「もう~泥が被っているよ~。」 ボランティアの当たり前の言葉が無情の言葉に聞こえた。
すると地元のボランティアが猛然と詰め寄り、「これは捨てるな。」との言葉に一触即発。
どうにか両者の中に入り、事なきを得た。その傍らでおばあちゃんがむせび泣いている。

自分が復興支援で被災地に入っている間、同じような出来事が多発。
「被災ゴミ」の中に、多くの思い出も詰まっている・・。
・・未曾有の大震災は、行く先が見えない暗闇を映し出したばかりか、
人々の心をも荒涼とさせてしまったのか。


あれから5年・・。
少しずつだが復興の歩みも進み、被災地には徐々に活力が戻りつつあるが、
未だ、避難生活を余儀なくされている方々が約7万人もいるという。

我々はこの大震災のことを風化させず、後世へ語り伝えなければならないし、
復興への歩みを次世代へとさらに繋がなければならないのである・・。


あれから5年・・・。


「あかり~、無事に高校合格したら福島に行ってみるか~。」と何気なく言うと、
「うん。行く行く~♪」 「・・・。」 ノリノリの返答に苦笑い。
そんな提案に、今の彼女にとっては旅行気分かもしれないが、
きっかけは何にしろ、被災地に赴けば必ずや何かを感じ取ってくれるに違いない・・。

その感じ方が、大なり小なりで構わないが、
このことが次世代の復興への足がかりとなってくれるはずだ。


あれから5年・・・。今日一日、追悼と希望の「あかり」が灯される・・。





Posted by UMUサン at 19:50│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。