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2015年12月01日

振る力・・。


さあ~、今日からいよいよ師走(しわず)に突入です・・。

いやはや何とも。この1年が早いもんで、あっという間の光陰矢のごとしですな。
季節もクリスマスやお正月に向けて急ピッチで、時の流れが加速する。
また、夕暮れも一層早くなっているんで、何やら日一日が短くなってきているような感じです。


・・当然、そうなると普段の練習時間も短くなる・・。
もう~午後5時過ぎともなると太陽が沈みかけ、辺りが暗闇の訪れの準備に入る。
「お~い、急げよ~、ボールが見えなくなるぞ・・。」 子供たちへの声かけが早くなる。
・・そんなわけで、この冬場の練習は、ひと工夫もふた工夫も必要となりますな~。


最近・・というか、この時期、より一層熱心に練習しているのが「素振り」である。
グラウンドに子供たちを一列に並ばせ、「全員素振り」に時間をかけて行っている。
ま、暗くなってボールも見えないんで、集中できるから丁度いい訳である。

「いち、にのさん!」ってな具合にかけ声に合わせて、歩みながらのフルスイング。
塁間の距離を10スイングを目処に往復するやり方・・。これがけっこうキツイらしい・・。

5往復もすると、「ゼィゼィ・・。」 薄暗くなったグラウンドに子供たちの息づかいが聞こえる。
「手を抜くなよ~、一本一本全力でスイングだ~!」 叱咤激励の檄を飛ばす・・。
子供たちの合間にコーチが見張り役として立っているんで、手を抜くことができない。


こんな風景を眺めながら、こんな話を思い出した・・。

2014年の今夏の甲子園、5試合で58得点を挙げた福井代表・敦賀気比の猛打は
記憶に新しいのだが、あの腰の入ったバッティングは冬場の1日1千本の素振りによって
磨き上げられたものだ・・。しかも6秒刻みの間隔で、バットを振り続けたということだから、
おのずと下半身は強化され、バットを振る力も身に付く・・ということだ。


「最近の選手はマシンのボールはよく打つのですが、素振りが少ない」
・・かの阪神タイガースの黄金期を支えた一人、掛布雅之はこう述べている。

「マシンは同じリズムで投げてくるから、同じように打とうとする。ところがピッチャーは微妙に
バッターのタイミングを狂わせながら、カーブやスライダー、あるいはフォークボールや
カットボールを投げてくる。そういうボールを自分が主導権を握って打ちたいのであれば、
どんなボールにでも対応できるスイングを身に付けなければならない。
それはマシンではできないんです。素振りじゃなきゃ・・。」

「マシンだと、どうしても当てにいくことがメーンになる。その点、素振りは集中力を養い、
ボールに対するイメージも豊かになる。マシンでひとつ打つことより、ひとつ素振りをすること
の方が、実はしんどい。だから鍛えられるんです。」

そういうことなんだ・・。
バットを振る力は、やはり「素振り」がもっとも効果的なのだ。


そんなことが脳裏に浮かぶと、素振り練習に一層熱が入ってしまう。
「あと5分~、しっかり振らないと時間を延長するぞ~!」 とさらに檄を飛ばす。
「・・監督~、さっきからずっと『あと5分』って言っていますけど・・。」 子供たちが口をとがらす。

「監督の時計はちゃんとスイングしたら動くのだ・・。」とニンマリ。
「・・・マジか。」って顔しながらも、必死の表情でバットを振り続けている。


振る力・・。


素振りなら、どこでもできるし、ひとりでもできる・・。
ひと振りごとに、しっかりと自分と向き合うことも大切な練習の一つなのだ。


さあ~・・、今こそ、「振る力」を身につけよう~♪





Posted by UMUサン at 22:30│Comments(0)
 
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