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2015年10月20日

意味を持たせる話。


さて、普段の練習から「その意味」について十分に説明している。

例えば、ヒットエンドランやバントエンドランの練習の際にも、
「ランナーの役割はこうで、バッターの役割はあ~だ・・。」ってな具合だ。
練習を中断し、グラウンドの中央に子供らを集め、土の上にダイヤモンドを描き、
石ころをランナーや相手守備陣の位置を示し、分かりやすい言葉で説明する。

・・当然、守備体形や連係プレーをする場合も同じこと。
そうやって理解させて上で、練習しないと動きが身に付かないのである。

ましてや小学生、さらに低学年のチビッ子たちである。
しっかりと「意味を持たせる」ことと、「納得される」ことは大変重要である・・。


・・以前、もう10年以上も前のことだが、こんな話を耳にした。
「しっかり投げろ~!」とか「しっかり捕れ~。」なんて指示をしたら、
「どうやったら『しっかりと投げれるんですか~?』って子供たちに聞かれました。」と
ある指導者が口にした・・。意外な質問に返答を窮したらしい。

このような言葉かけは、とかく多いような感じがする・・。

ピッチャーだってわざとボールにして四球を出したいとは思っていないだろうし、
バッターだって三振するのは嫌なはずだ・・。
しっかりやりたいけど「出来ない」、「分からない」ってのが多くの理由。
ならば、子供らがそう言う目に遭わないように、しっかりと指示する必要がある。

「ストライクが入らないのはこうだ、三振するのはこうだからだ・・。」しっかりと伝える。
その意味を伝え、納得させていかないと、いつまでたってもノーコンピッチャーだし、
三振を繰り返すバッターから脱することができないのだ・・。

・・意味を持たせ、しっかりと伝えることは本当に重要なことなのである。


昨日の「第19回山浩JRベースボールトーナメント」の決勝戦でのこと。

セカンドにランナーを置いての守利の場面。打席には右バッター。
2塁ランナーの盗塁を警戒し、セカンド竜を塁上に張りつかしている。
バッターがバンドを敢行すると、サードの智大とファースト皓太朗が猛ダッシュ。
ピッチャー胡珀がバンドを処理し、1塁へ送球しようとしたらベースカバーがいない。
いつもならセカンドの竜が1塁ベースカバーへ入るが、間に合わない。オールセーフ。
このことがきっかけで相手に得点を許してしまったのである。

「あ~・・、しっかりと指示やれば良かった。自分のミスだ。」悔やんだ。
こんな場面を想定していたにも関わらず、しっかりと指示が出来ていなかった自分のミス。


・・以前にもあった。それは去年の夏の大会でのこと。

東江少年野球と1点を争う試合で、試合は終盤に差し掛かっていた。
2死2塁のピンチに東江は代走を起用。低学年の子か小柄で足も速そうに見えない。
バッターは主軸ではあったが、ヒットでも2塁ランナーの走力からするとホームへは
帰ってきそうにもないと思っていた矢先、バッターがセンターへ飛球を打った。

その時のセンターは5年生の伊織。彼の守備力なら大丈夫と安心していた瞬間、
バックホームに備えていた伊織が極端な前進守備を敷いていたのか、猛然とバック。
定位置なら捕れるセンターフライを頭上大きく抜かれてしまったのである。
センターを深々と抜かれたのであれば、2塁ランナーも楽々生還。同点に追いつかれた。
結局、特別延長戦に入り、敗戦の憂き目にあった・・。

伊織はけっして悪くない。得点を防ごうと自分なりに考えた守備位置。
あの時、バッターが主軸であったために、バッターに神経を傾けていた。
その結果、守備陣の位置の確認を怠ってしまったのである。

「あ~、しっかりと伝えていなかったな~。」と悔やんでも後の祭り・・。


意味を持たせる話。


「そんなわけで、あの時はちゃんと指示を伝えなかった自分が悪かった・・。」
試合後のミーティングで子供たちに話し、素直に詫びを入れた。

「次の練習ではしっかりと頭に叩き込んで練習しような~♪」というと、
ショートの元が「監督~、今日からやりましょう・・。」と提案。
「へ?これからお前たちはステーキを食べに行くのに・・。」と返すと、
「あ、そうだった・・。」と笑顔を見せる。

この「意味を持たせる」ことが普通になり、納得するプレーにつながってくると、
こいつらはもっともっと強くなることができると確信。
自分もさらに「意味を持たせる」作業を徹底していこうと決意した。


・・そうだ。二度とこのような悔しい思いをしないためにも・・。




Posted by UMUサン at 21:20│Comments(0)
 
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