› サンガーズ奮闘記 › 「寡黙」のサポート・・。
2018年05月09日
「寡黙」のサポート・・。
先だって、「第7回北部学童ジュニア大会(第7回琉球セメント旗)」の最終日・・。
無事に大会も終了し、新聞社へ最終結果の報告や用具等の片付けを終え、
「さて、帰るか・・。」 事務所を出る頃には、午後4時をちょっと過ぎたあたり。
そのあと、午後5時には北部支部役員と審判部の打ち上げ会が予定されている。
「急がねば・・。」 足早に駐車場に向かっていると、近くの芝生広場からボールを
打つ音が聞こえてきた。 「ん?」急いではいたが、ついつい気になったもんだから
車に乗り込むのをやめ、少し覗いてみた・・。
すると、誰もいない芝生広場に父と子が野球の練習をやっている。
その様子は、ピッチャーとして父が傍らにボール一杯の買い物かご(?)を置き、
バットを構えている息子に向かって一生懸命にボールを投げ込んでいる・・。
まあ~、見るからにバッティング練習をしているようである。
・・で、よく見ると、知り合いの父とその息子であった・・。
「こんにちわ~♪」 見学をしていた自分に気づいたのか、息子が挨拶してきた。
するとその父親も気づき、帽子を取りながら、会釈をしながら近づいてきた。
早速、自分らの今大会の結果や優勝チームなどのお知らせすると、
「あら。残念でしたね~。」と労ってもらう。
「いやいや・・。まだまだ実力不足ってやつですよ。」そう言いながら頭をかいた。
「・・で、いつもそんな感じで練習しているの?」 おもむろにそんな質問をすると、
「へ?」自分の突飛な質問に首をかしげる。
あ、いや、バッティング練習のことじゃなくて、親子で練習しているの~って意味。
「あ、いや~たまに・・。お互い時間が空いて、タイミングが合えば・・です。」
自分の持っているグローブを叩きながら答えている。
聞けば、普段の練習では教えることができないので、
このように、たまに練習に付き合っているという。
「・・自分は野球ができないんで、教えることなんてできないんですよ~♪」
照れ笑いを浮かべる。だから、せめて子供の練習だけでもお手伝いを・・と
いうことらしいのだ・・。
「ほお~・・♪」 感心してしまった。
子供のプレーを見て、何かとガミガミガミ~ってうるさく言うタイプもいれば、
一歩引いて見守り、子供の練習に一緒に付き合ってあげるだけ~との
タイプもいる。・・ま、自分は絶対に前者の方だと確信しているのだが(笑)・・。
でも、子供からすれば、後者の方がいいかもしれない。
うまくできないプレーに納得しないのは子供たち自身であり、十分に分かっている。
「そんなに言わなくても分かっているよ~!」なんて叫びたいかもしれない。
子供が納得できない時、何も言わないでただひたすらに練習に付き合ってやる。
ただただ子供のためにボールを投げてあげる、ノックしてあげる、素振りを見守る。
そばでグダグダ言うより、実は子供にとっては良きアドバイスとなったり、
効果的な指導としての形かもしれない・・。直感的にそう思ってしまった。
そんなことを頭に浮かべながら、「じゃあ~頑張って・・。」と別れを告げた。
車に向かいながら振り返ると、さきほどの練習を再開。中断させて申し訳なかった。
見れば、子供がミスヒットすれば、子供自身でスイングのフォームを修正確認。
その間、何も言わず待ち続け、子供が構えると、またひたすら投げ続けている。
・・そんな練習の繰り返し。これ以上見ていると邪魔になりそうだ・・。
それは決して「何も言わなければよい。」っての話ではない。
子供の自主性を重んじ、言いたいことも押し黙り、ただただひたすらに
付き合い続ける・・。 親(指導者?)が納得するまでじゃなく、
子供自身が納得するまで・・なのである。
そんな「寡黙」のサポートがゆっくりと子供たちを育て上げるかもしれない。
そして自ら考え、理解し、答えを探し出す力を身につける・・。
それも一つの指導のカタチ。
・・我々はプレーヤーではない。・・子供たち自身がプレーヤーなのだ。
この父と子の光景・・、我らの打ち上げ会の時に絶対に言おう~って思った・・。
Posted by UMUサン at 22:50│Comments(0)