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2018年04月17日

投球制限の「功罪」・・。


もう~数年前のことからだが、ピッチャーの「投球制限」が設けられている。

1人のピッチャーが1日に投げられる投球回数は、おおよそ「7イニング」・・。
ま、タイブレーク制に突入すると、その試合最大9イニングまで可能ではあるが、
普通に考えれば、1試合7イニング・・。ダブルヘッダーの場合、せめて2人は
ピッチャーがいない(もしくはピッチャーができる子)といけないということになる。

大きな大会となると、どうしても2人のピッチャーを擁するチームが有利であり、
勝敗について、重要なターニングポイントとなっているのは言うまでもない。
まあ~2人に限らず、多くいればいるほど、それに越したことはない・・。

ダブルヘッダーになるってことを予測して、1試合目は誰がいくか、
で、勝ち上がった場合の2試合目は誰でいくか・・。
このことは、監督さんにとって大きく頭を悩ますことになるのは周知のとおり。

まずは、1試合勝たないと2試合目はないってことになるので、
当然、まずは1試合目を勝ち抜くってことが絶対条件となる・・が、
たとえ、勝ち上がっても次の試合に投手力が下がってしまうと不安が生じるのだ。

勝ち上がってくるチームは、それなりの実力を持っているということになるので、
2試合目にエース級を持ってくるか~・・。
いや、先ほどの論法で言うと、1試合目を勝たないと次はない。

・・やはり、1試合目にベストメンバーがいいってことになる。


純粋かつ単純に、そうとはいかないが、1試合目の相手チームの戦力、
2試合目にあたるであろう相手チームの戦力等、いろいろ分析や戦略を頭に描き、
試行錯誤と、時には一か八かの決断を持って臨むことになる・・。

監督にとっては思案のしどころ、腕の見せ所ってことになるか・・。

部員数が多く、人材の豊富なチームは対策を講じやすいが、
部員も少ない上に、低学年が交じってのチーム構成のところは、
やはり、厳しい戦いを強いられそうな感じがしますな~・


・・ということで、去った第23回北部選手権での話。

初日の一回戦、対戦したチーム同士が合わせて二桁四死球と大乱調戦を展開・・。
両チームとも次から次へと繰り出すピッチャーがストライクがどうしても入らない。
ベンチで監督が必死に声援を送るも、緊張感があってかストライクゾーンが遠い。

先攻めのチームが相手チームのピッチャーの大乱調を乗じて大量リードするも、
自軍ピッチャーも呼応するかのように大乱調・・。大量リードもセーフティとはならない。
先に7点先取したかと思えば、その裏で同じように大乱調で6点を献上・・するなど。
一進一退の攻防であるかのように見えるが、見守るベンチはため息が充満している。

イニングが進んでも試合は一向に落ち着かず、大乱調合戦の様相・・。
そんな中、大量リードを保ったまま最終の攻防に入るも、先頭打者を四球で歩かせる。
またまた同じような展開が心配されたが、ここで3番手、4番手(?)のピッチャーを投入。
すると、塁上にランナーを置きつつも、ストライクを容易く取り、アウトを積み重ねていく。
そして、どうにかリードを守りきり、ゲームセット・・。初戦突破を果たしたのだ。

疲労困憊でベンチから引き上げる監督に声をかけた・・。
「どうにか、しのいだね~♪」 初戦突破の安堵感からか苦笑いがこぼれる。
「いや~。最後に投げた子はピッチャーではないですよ~♪」 意外な言葉を発す。

まあ、コントロールは良さそうな感じがしたので、一か八かの大勝負とのこと。
エースが崩れ、2番手、3番手が立ち直らず、ゲームが壊滅しそうな窮地となるところ、
それを救ったのがピッチャー経験の浅い子・・と言うことになる・・。

「ほお・・。」 これはもしかしたら・・と、
次からその子が「エースナンバー」を背負っているかも・・と咄嗟に脳裏に浮かんだ。


投球制限の「功罪」・・。


予想もしなかった子がピッチャーとしての資質を開花させ、その後活躍・・ってことも。
それはコントロールであったり、スピードボールであったりと見た目だけではなく、
マウンドに立つ「度胸」など、ピッチャーとしての資質の要因となっていくのだ。

「投球制限」の功罪がいろいろと伝えられてきた昨今・・。
ピッチャーとなる子供らの肩や肘の負担を軽減されるために講じられたのが
最大の理由であると思うが、一発勝負においては勝敗を左右しかねないと、
ある意味、「投球制限」への懸念が語られたのも事実・・。

しかしながら、メンバーが少ないチームはピッチャーがどうしても不足がちとなり、
試合では苦戦が強いられるのでは・・と、大方予想されてきたことも確かではある。
その反面、少ないメンバーからピッチャーになりそうな子供らの可能性が拡大され、
指導者の熱意と工夫は、メンバーの多いチームより関心が出てきたことも事実・・。

・・その結果、予想もしない大投手の発掘へとつながっていくかもしれないのだ。

というわけで・・。大きいチームも小さなチームも。


今一度、自分の子供たちを見渡してみてはいかかだろうか?





Posted by UMUサン at 21:40│Comments(0)
 
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