てぃーだブログ › サンガーズ奮闘記 › 行く道・・。

2018年02月02日

行く道・・。

先だって・・。居酒屋で昔馴染みの学童野球仲間とばったり出会った。
ま、それぞれ違う会合ではあったが、たまたま偶然というか・・。
しかし、向こうの集まりの顔ぶれ見れば、何人か知り合いがいるような感じ。
「そうです。学童野球時代のOB会です。うぃ~。」 やはりそうだったんだ。

聞けば、学童野球時代は頻繁に集まり、子供らの頑張りに一喜一憂。
事ある毎に盃を酌み交わしたね~なんて、思い出話をしたくて集まったってことらしい。
「おお~そうか・・。」 自分も経験があるのだが、あれだけ盃を酌み交わしたことが
自分らの子供が中学、高校へと進学するたびに、だんだんと遠のいていく・・。

まあ~中学、高校へ行けば、新たな出会いの中、集まりもあることにはあるのだが、
やはり、学童野球時代が思い出に強烈に残っているとのこと。
「うん。そうだよね。」 このことについても自分はすでに経験済みだったのだ。

しかし、そのOB会の集まりは他の意図もあったらしいのだ・・。
「・・うちの子ら、今度、高校受験なんですよ~♪」 グラスを傾けながらポツリ。
「ほお~、なるほど。」 つまり、どこで「野球」をやるかってことも含まれている訳だ。
「・・で、どこに進学するの~?」 興味本位の表情を浮かべてしまったのが分かる。
「う~ん・・。」 明言は避けたが、すでに心持ちは決まっているようである。

「はい、ひとまず県内の有名校です・・。」 その一言に安堵感が滲み出ている。
しかし、最初の頃は県外の強豪校で勝負したいとの希望で大変だったとのこと。
仙台育英や健大高崎、はたまた聖光学院などの名だたる強豪校の名を挙げる。
「ほほぉ~♪」 みんな甲子園でしか見たことない学校ばかり・・。

「ま、今はちゃんと現実を見て進んでいますが。」 安堵した顔がさらに増す。
自分の子が高校野球強豪校、しかも県外となると心配しない親はいない。

我が子が自分の力を試したいっていう気持ちがあれば応援したいと思う反面、
練習についていけるのか?友達はできるのか・・? いや、そればかりじゃない。
一人暮らしはできるのか?病気になったらどうする?脳裏に浮かぶのは当然である。


そんな話を聞いて、自分の子らを思い出した訳で・・。
こんなことを言っちゃ申し訳ないが、竜誠の宜野座高校はある意味、行けるところが
限定されていた(笑)のだが、凛太朗の興南高校進学は、さすがに頭を痛めた。
しかも、興南高校が春夏連覇を果たして、その熱がまだまだ冷め止まない頃。
県内屈指の部員数を誇り、県外からも有力選手が集まるほどの全国クラス。
北部の小さな学校の野球部員が通用するなど、想像すら到底できない・・。

しかし、彼の意思は強かったし、覚悟も十分に伝わった・・。我々も覚悟を決めた。
が、挑戦した2年半の間、覚悟していたとおり、いやそれ以上の厳しいものとなり、
自分の描いていたようにはならず、悔しい思いを胸に抱き続けたものとなったのである。

・・当然、彼を支える我々にとっても厳しかった~って振り返るが、
決して後悔はしていない・・。それは彼自身も同様だし、むしろやり切った感さえも。
野球部の寮生活においても副寮長を任され、ひと回り成長を見せてくれた・・。

迎えた高校3年の最後の夏・・。直前に足を骨折し、残念ながらスタンドにて声援。
甲子園に挑んだチームも初戦で前原高校に2対1とサヨナラ負け・・。
敗戦直後、学校のグラウンドに戻り、明日からのチームを担う後輩たちのために、
泣きながらバッティングゲージをセッティングする子供らの姿に父兄も号泣・・。

「成績は残せなかったが、野球に対する姿勢は最高の結果を残してくれた。」
野球部部長のその一言が我ら保護者にとって大きな救いとなったのは言うまでもない。

今でも凛太朗時代、この第51期保護者会は、定期的に集まりを持っている・・。


行く道・・。


しばし、居酒屋にいることを忘れるがごとく、意識が思い出に包まれた。

「子供らの思いが優先するはずだが、親たちの思いも伝えることだ。」
進むことを決断した時点で後悔となるか、進んだ後、後悔になってしまうかは
行ってみなくちゃ分からない。

「まあ~まずは行ってみないと分からないけどね・・。」
我が子が進路を決める時、自分ら親に投げられた言葉をそのまま伝えた。

大きな岐路を目の前に・・。


悔いのないように「行く道」をしっかりと見据えてほしい・・と願うばかり。





Posted by UMUサン at 22:55│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。