サンガーズ奮闘記

・・やはり、学童にしろ、中学や高校にしろ、部活動には保護者からの支援は欠かせない。
どんな時も精一杯、子供たちのために汗水流しているのだ・・ということを実感。

先だって、我らサンガーズの保護者会の飲み会の席上、
親御さんたちの子供たちへの熱心な応援の話題で持ちきりであった。

それは送迎のこと、飲み物等の準備、グラウンド整備に練習や試合でのお世話。
はたまた道具を揃えることや日常生活でのサポートなどなど・・。

自分も長く指導者として携わってきていて、情熱は負けないものを持っていると
自負して止まないのだが、現役の親御さんたちの「熱き心」には圧倒される。


その「熱き心」を傾けているのは当然、野球を通じて立派に成長してほしい・・というのが願い。
ヒットを打つとか良いピッチングを披露する、そして試合に勝つ、活躍するというのは、
その時その時の一つの励みであり、「熱き心」を持続させるためのスパイスである・・。

その「熱き心」の終着は、必ずしも「甲子園へ行く」とか「プロになる」ということではなく、
子供たちが立派な成長を遂げる・・とういことに尽きると思っているのである。





ある年の夏、立派に成長した一人の高校生が世間を席巻したことがあった・・。

記憶に残っている人もいるとは思うが、甲子園準優勝校の主将のコメントが話題に上がる。
「夏の甲子園で野球をやめる。家庭が母子家庭、金銭的に苦しかったのに
高校まで野球をやらせてくれた。野球をやめたら消防士を目指す予定・・。」との話。

このエピソードに胸を打たれた人たちは多かったんじゃないでしょうか

「僕はこれで野球をやめます。母子家庭で私学に行かせてもらって、
母には苦労をかけました。卒業したら消防士になり、母を助けます。」・・と。

・・これはもう～泣くしかない。


まあ～、応援してきた人のために野球を辞めるとまではいかないにしても、
いろいろ応援してもらってきたことに感謝の意を表してもらえば、これはこれで感無量。
ましてや、立派になってくれた姿を目にするだけでも、涙そうそうとなること必至・・。
・・まさに「熱き心」の終着は、そこにあるのだと声を大にして言いたいのである。

その主将の母親の立場になって考え、支えてきた子供にそう言われると、
これはもう～・・、本当に泣くしかないのである。


「今、応援してあげることが、一番だと思って・・。」というお母さんの言葉が焼きつく・・。
その言葉、いや気持ちに応えられるように成長してほしいという表れかもしれない。

今は右往左往の紆余曲折・・。七転八倒の無我夢中で子供を追走している。
将来、どうなるか未知のことではあるが、今の自分たちができることに必死になって、
昼夜問わず、子供たちに情熱を注いでいるのだ。

そうだ・・。右に左にフラフラ。真っ直ぐ歩めないことがあっても
自分らの子供を信じて支えるしかないのだ・・。

・・そんな親御さんたちの姿にもまた、感動をそそられるのである。

野球を辞めなくたって、消防士にならなくたって、一人ひとりのエピソードがある。
いろんな親と子のつながりは、それぞれの感動を呼び起こすものだ・・。


親御さんたちの「熱き心」の応援は決して無駄ではないと確信している。
そして、ずっとずっと見守り、応援し続けてほしいと切に願っている。

いつか、子供たちはそのことに気づいてくれることだろう。
・・いや、気づいてくれるものだと絶対に思っている。


・・・そう思うと、またまた泣けてくるのである・・。