この前、別のチームの監督さんと一席を交えた・・。
「・・なかなか自分自身、サインが覚えられなくて~・・。」なんて話。
監督がサイン覚えられなくてどうするの~?と泡盛を口に運ぶ・・。
「なんで、覚えやすいように簡単なやつでいいんじゃない~?」ってアドバイス。
「・・でも、相手にも分かってしまったら・・。」心配そうな顔をしている。
「・・・。」 ちなみにこの監督さんはチビッ子チームを率いている。
「あのさ、チビッ子の場合、盗塁ってバレバレでもなかなか阻止することはできんよ・・。」
自分がチビッ子たちを率いていた時、「盗塁~!」って叫んでいたよ~って話をする。
「ま、バレてもいいと思うけど・・?」再びアドバイスに「・・・。」口をつぐんでいる。
・・確かに、サインは戦略を伝える伝達手段であるし、作戦を遂行する上では重要である。
事前にて、こちらの戦略が分かってしまえば、当然ながら影響するもので・・。
ただ、自分らの戦略を伝えるにしても、難しすぎて自分たちも分からないようであれば、
意味がない・・。伝わらないってことは戦略が「できない」ことと同じなのである。
「高学年であればサインも重要だが、まだチビッ子たちはね~・・。」
自分の意見に丁寧にうなずいている。
「この前ですよ・・。」と面白い話をしてくれた。
1死1、3塁の得点のチャンスを迎えたらしい。
その監督さんは、このチャンスに「ヒットエンドラン」を指示・・したはずと。
すると3塁ランナーはホームへ突っ込んできた。・・その時、バッターはなんとスクイズ。
それがまんまと成功し、得点を上げた・・らしい。
「おお~!」ベンチから歓声が上がり、父兄からは「スクイズもできるんだ~♪」と驚嘆の声。
「いいぞ~。ナイススクイズ~♪」との声援に、頭をひねりながら照れ笑い・・。
「あら、ヒットエンドランのつもりだったが・・。」と確認のため、ホームインした子に聞くと、
「盗塁ってサインです。」とその子・・。「え?」 自分が間違えたかもしれん・・。
次に1塁ランナーだった子に確認すると、「盗塁でした・・。」って返事。
「やっぱ、間違えたか~・・。盗塁のサインを出したかもしれん。」
そして、最後にスクイズを決めた子に確認したら、「・・バントでしたよ。」って・・。
「ええ~!」 なんと子供たち誰一人、監督のサインが伝わっていない!
しかも、サインを出した監督本人も何を出したか定かでないし・・・。
「ギャハハハ~♪」 腹いて~・・。
なんだ~、監督の意図しないところでもちゃんと得点できてるし~♪
・・こんなことって良くあるんだよね。
「で、この事実は、父兄の皆さんは分かるの~?」と痛い腹をさすりながら聞くと、
「いや、まだ話していないです・・そのまま結果オーライってやつです。はは・・。」と答える。
「ガハハハ~♪」 さらに腹が痛くなって、泡盛が十分に飲めない。
・・ここに「迷」監督の「迷」采配が炸裂したのである・・。
「で、試合の結果は・・?」 やっと笑いが収まった頃に聞くと、
「・・これが決勝点で勝ちました・・。」って・・。照れくさそうに話す。
「ドヒャハハハハ~♪」 もう頼む、これ以上笑わせないでくれ~♪
ま、監督がサイン覚えられないなんて、そんなに心配することでもないね。
・・もう、このままでオーライ・・。サインは覚えないでいいんじゃないの~って話(笑)。