さて・・だ。負けた時こそ踏ん張っての「反省会」を試みている。
落ち込んだ気持ちを奮い立たせ、今日の敗戦のことはそこそこの話に止め、
未来に向かって希望の話に満開の花を咲かしている・・。
いわゆる、自分自身で「希望の反省会」と銘打っているのである・・。
そんな感じで開催してはいるのだが、やはり試合の振り返りで、一つ二つはグチが出る。
聞けば、ある大会でその子のミスをきっかけにチームが負けた時の反省会・・。
その子の父兄が反省会に顔を出すと、そのミスのことを言われたらしい。
まあ~その言葉を発した父兄もお酒の勢いもあってことだと思っているが、
けっして悪気があった訳じゃないと言われた父兄も承知はしているとは言うものの、
その時の投げかけられた言葉は、今でも心に暗い影を落としているらしい・・。
またある時は、ピッチャーである自分の子の乱調で負けた時などは、ひどく責任を感じ、
試合終了後、何となく父兄の輪に入りづらくなるとか、また回りの父兄も気遣っているのか、
その父兄に言葉をかけにくい状況もあったりなどなど、敗戦時は何かとギクシャクとなりがち。
それを打破する意味でも、「希望の反省会」を提案している訳である・・。
その始まりは、奇しくも10年ほど前の同じ「北部選手権大会」の時であった。
初戦、あの当時、北部地区屈指の強豪と名高いチームと対戦し、あえなく撃沈の憂き目。
7回持たず、20点近くも離され、3回コールド負けという結果・・。
まあ~逆に、あの当時のサンガーズと言えば、初戦敗退が既定路線。
今では掲げている「やんばるナンバーワン」なんて、恥ずかしくてとても叫ばれない状態。
弱小中の最弱小であったことは、自他共に認めざるを得ないことであった。
そんな初戦、普段はほとんど顔を出せない一人のお父さんが応援にやってきた。
当然のことながら、自分のチームがノーガードでボコボコにやられるのを目の当たりにした。
自分らは見慣れている光景(笑)ではあったが、普段は見慣れていないそのお父さんは、
ひどくショックを受けたらしいが、珍しく(?)、この日の反省会に顔を出してきたのである。
その日の試合、見慣れた光景だったこともあってか、敗戦の分析もそこそこ。
最弱小チームの先の見えない希望の光を探して、花を咲かせていた時のこと・・。
そのお父さんがおもむろに立ち上がり、「いった~、ぬ~ならちゃくんな~!」と叫んだ。
つまり、「お前ら、普段は何を指導しているのか~!」と言うことである・・。
ま、そんな発言も酔った勢いもあったのことであろう。
あまりの突然のことだったんで、グラスを持ったままキョトンとしていると、
自分の隣に座っていた若いコーチがその言葉を発したお父さんに飛びかかる~。
慌てて手にしたグラスを放り出し、必死に止めにかかった。
「普段はまったく顔を出さないのに、何を言うんだ~、エトセトラ~。」 みたいな。
泣きながら叫んでいるので、何を言っているのかよく理解できないが・・。
・・ただ、気持ちはよく分かる。
「ふぅ~ふぅ・・。」 どうにか二人を引き離し、気持ちを落ち着かせて話した。
「自分らも悔しくてしょうがない。しかし、悔やんでばかり文句ばかりじゃ前に進まない
次を、明日のことを見なければ心が挫けるのだ・・。」 自分の叫びを聞いてもらった。
・・それがきっかけになったかどうか、それ以降、よく顔を出してくれるようになった。
そして我々との交流も多くなってきたし、部活動運営も協力的となってきた。
と言うわけで、この前の去った北部選手権での反省会。
「今日は負けたけど、いい内容だったし、次は期待できるね♪」
「まあ~子供たちや自分らもこれを機に頑張っていくしかないよ~。」
「希望の反省会」が深まるにつれ、この日の敗戦を嘆く者よりも
明日からの期待と頑張りに希望を抱(いだ)く者の方が圧倒的となる・・。
「がははは~♪」 「おほほほ・・。」
そして最後は誰もが笑顔。笑いが絶えない雰囲気に包まれる。
「希望の反省会」・・。
これから幾たびもあるでだろう、「立ち上がる」のための土台にしていきたい~♪