応援する「勇気」・・。

UMUサン

2015年06月16日 21:00


先だっての「第42回国頭地区中学校夏季総合体育大会(夏季総体)」でのこと・・。

我ら屋部中女子バレーボール部は、見事に地区3位を勝ち取り、
何年か振りの県大会出場を決めた。

・・やはり、中学3年生にとっては最後の大きな大会であり、集大成でもある。
何としても結果を残し、県大会へと駒を進めたい・・。そう思えば思うほど緊張感が募る。
子供たちもそうだが、それ以上に緊張するのは親たち(保護者)であろう。

そんな緊張感MAXの中でプレーする子供たちに敬意を表するのはもちろんだが、
一緒の緊張感を持って精一杯声を張り上げて応援している保護者の皆さんも感服する。

以前にも述べたと思うが、
ことバレーボール(あかり)に関しては、得点差に開きがないと見られないと言う現象。
まあ~1点差のしのぎ合いのゲーム展開では、その場にも立っていられない。
相手に押されていると、すぐさま屋外へ脱出・・。煙草を一服しないと落ち着かない。
戻ってきて、すぐさまスコアボードに目をやり、リードしていると応援席へ・・。
そんなことの繰り返し・・。他の人から見たら紛れもない「挙動不審者」なのである。

「へぇ~、そうなんだ~・・。」なんて自分を知る人は意外に思うかもしれないが、
ことバレーボール(あかり)に関しては、実はそうなのである。


・・で、夏季総体での話・・。
県大会出場をかけた大一番の名護中戦。戦前では苦戦を強いられるとの情報も。
そんなことを耳にすると、いろんなことが頭の中で錯綜する。

実は「ビデオ撮影」との理由で、屋部中応援団席より少し離れたところでカメラを回す。
どっぷりと応援団席にいると、いつもの「挙動不審者」状態が出現するので、
丁度いい距離での応援ができるので、自分にとってはベストポジションであった。
そんな中、得点が入るたびに、「おお~!」と一人拍手の一人ガッツポーズ・・。

しかし、よく見ると、自分の周りは名護中を応援する名護中生徒が陣取っている。
「あら、敵地のど真ん中で喜んでいたんだ。」と我に返った。

すると一人の名護中の生徒(男の子)が話しかけてきた。
「どこを応援しているんですか~?」って。学校ジャージも真新しい。1年生ぐらいの男の子。
「あ、いや、屋部中が得点したら喜んでいるんで、もちろん屋部中だよ~。」と答えた。
すると怪訝そうな顔して、「屋部中の方で応援した方がいいんじゃない~?」と返答。
・・それはそうだが。「ビデオ撮っているんで、ここで応援しているんだよ。」というと、
「じゃあ~、みんなと一緒に応援できないんで可哀相ね~。」と真顔で言う。

「・・・。」なんなんだ、こいつは・・と思いつつも、苦笑いしていると、
「一人で応援しているのは可哀相だから一緒に応援してあげるさ~♪」と言って、
「頑張れ!屋部中~!」と大声を張り上げた・・。これにはさすがに驚いた。
しかも、名護中ジャージで、名護中の生徒が大勢いる中で・・ある。

案の定、「お前、どこ応援しているば~!」と周囲にこづかれていたが、応援を止めない。
名護中が得点すると喜び、屋部中が得点すると拍手する。
つまり、名護中、屋部中の両校を応援している感じである・・。

「お前、すごいな~♪」と感心して言うと、
「今日は応援しに来ているんで、応援してあげないと・・。」 応援を止めない。
・・なんか、まともに試合も見ることができないどころか、応援も十分にしてやれない。
彼の行動を目の当たりにし、「挙動不審者」状態の自分が恥ずかしく思えてきた・・。

よし。明日まで勝ち残ったら、しっかりとプレーを最後まで見届け、全力で応援しよう。
彼に応援する勇気をもらった感じがした・・。





そして、次の準決勝戦の東江戦・・。惜しくも敗戦・・。
しかし、最後まで試合を見届け、初めてコートにいる子供たちに声をかけることができた。
「あかり~、まだまだこんなもんじゃない。最後まで諦めるな~!」
試合も終盤、劣勢の中、サーブに立つあかりに檄を飛ばす・・。

場内の大歓声の中、彼女に声が届いたかどうかは定かではない。
・・が、自分なりの精一杯で全力の気持ちがこもった第一声ができた。(・・と思うが。)

ま、第一声を発すると、案外、どんどんいけるもんだとつくづく思った次第で。


まあ~・・、彼のおかげであるな~♪