以前だが、このようなネットニュースを目にしたことがある・・。
「大量リードにおいてバントや盗塁は控えるべし。
暗黙のルールは破棄されるべきか・・。」
この記事をかいつまむと、あるアメリカの記者(新聞記者?)が、
「MLBには昔から大量リードの試合では不文律があると言われる。
勝っている側は盗塁やバントは控えるというもの。ル-ルを破れば、
故意死球など報復が待っている・・。」
そんな暗黙のルールがある一方、
「MLBは、個々の選手が生き残りを賭けて1球1球で必死に戦う場。
特に瀬戸際にいる選手にプレー選択の制限をかけるのはおかしい。」
というわけだ。
つまり、MLBもそうだが日本のプロ野球もそう・・。選手各々が個人事業主。
所属するチームの成績はもちろんのことだが、個人成績も重要視される・・。
ヒット1本、盗塁1つ、白星云々が個人の評価となり、来年の契約に影響を及ぼす。
そのような中において大量リードで一方的なゲーム展開になれば「暗黙のルール」が
暗黙の中で適用され、個々の選手のプレーに制限がかかることは終わりにしよう・・。
アメリカの記者はそんな提案を投げかけているのである・・。
そんな「暗黙のルール」を破れば、リードされているチームから故意死球の
「報復」があったり、暗黙のルールを守らないチームは非難の標的とされるらしい。
「ん?」 なにゆえ報復の対象となるかはイマイチ理由は分からないが、
19世紀に端を発したこの不文律はあの当時、誰もがゲームに参加できなかったことが
背景にあるのでは・・とネットニュースの記事では紹介されているが、個人的には、
すでに勝敗はある程度決しているなかにおいて、「敗者に鞭打つ行為」とでも
みなされているのか・・と想像に難くない。
いずれにしても・・。正式なルールではなく、あくまでも「暗黙」なのだから、
その「暗黙」を守る、守らない、今後どうする?は議論があって然るべきである。
そんなニュースを目にしたとき、一時期話題となったことを思い出した・・。
たしか実力の差があまりにも大きく、大量リードを許してしまったチーム側は、
もはや戦意喪失・・。あ、いや、そればかりか野球に対してもやる気や意欲を失い、
野球離れが加速し、結果、野球人口が減少することを懸念している・・って話。
だからどうするか?との具体的なことはなかったと思うが
1試合あたりの盗塁数を制限するとか、ワイルドピッチによる進塁不可などが
実際に議論の机上に上がっている・・と嘘かまことかのような話・・。
・・ということは、実力の平準化(差異を無くすこと。)を目指し、
一方的となる試合をなるべくなくすことで野球の意欲を喪失させることなく
続けさせようとの意図が見え隠れ・・なんてまんざらない嘘でもない話。
そういえば過去の北部選手権において、「27対0」とか「42対0」の
試合結果の報告に愕然とした記憶がある・・。たしかに学童野球の規定では
「コールドゲーム」の設定はされているが、「3回・5回以降」という
設定されたイニングに達していないけど、この得点差は・・という現実の話。
長い時間、守備をやっていただろうし、ピッチャーを始め、ヘトヘトになるし、
やる気をなくしたかもしれないし、応援する父兄も目を覆いたくなったはずだ・・。
想像以上の大きすぎる点差に、真っ先に脳裏をかすめたのは
そんな敗戦を喫した子供らや指導者、応援する父兄等の姿なのである・・。
そして大差で勝利を収めたチームも決して相手をコテンパンに打ちのめそうと
戦ったのではなく、全力で臨んだ結果であること・・。当然の姿勢である。
勝利したチームに決して非があるということではないと申し述べておきたい・・。
まあ~MLBや日本のプロ野球等の「プロスポーツ」は別にして、
育成的な側面を持つ「青少年スポーツ」において「暗黙のルール」の存在は、
何らかに形を変え、やはり必要不可欠なものとして認識せざるを得ない・・。
そう強く感じたのである・・。
先だってのドジャースとカブス戦で0-11とドジャース大敗ムードの中、
8回から野手のロハスがマウンドに立ち、相手の4番打相手に山本由伸や
カーショウの「ものまね」で投球し、大いにスタジアムを沸かせた・・とのこと。
このことについても、いわゆる「暗黙のルールか?」と想像した次第・・。
さあ~「暗黙のルール」は必要か否か?
我々にとっては真剣な議論として巻き起こさなければならないと思っている。