「凡事徹底」・・・。
なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを
極めて他人の追随を許さないことなどを意味する四字熟語である・・。
・・この四字熟語が意味することは、野球でも適応することなのだ。
正面に転がってきたゴロを普通にさばき、返す送球も正確に投げる。
ボール球には手を出さず、ストライクを好球必打・・。
無駄な四死球を与えず、気持ちを強く持ち、相手打者と対峙する。
この普通にできることを徹底的に実践できるプレーが求められている。
特に学童野球の世界は、自分らのミスの数に比例し勝敗が左右される。
打線はヒットやホームランを打ち込み、ピッチャーは完全に抑え込む・・。
そんな並はずれた実力をもって相手チームを圧倒するなんて滅多にないことだ。
圧倒的な勝利や屈辱的な敗戦の裏側には、大きく離れた力の差ではなく、
「凡事徹底力」の差が歴然と表れていると思われるのだ・・。
つまり、相手チームに比べ、ミスが多くなると敗戦へとまっしぐらとなり、
ミスを減らすプレーを実践すれば、対等な試合展開になるものだと確信する。
例えば・・、
無死で四球で出塁、ワイルドピッチに内野陣のエラーなどで、塁上が埋まる。
得点圏にランナーを背負って、なんでもないゴロをミスれば、即失点へとつながる。
打線で言えば、選球眼乏しく、三振のやまを築く・・。それに走塁ミスが重なると
もう~お手上げ状態・・。我々の風景は敗戦が色濃く染まっていく・・。
まあ~たまには打線が爆発し、打って勝利~ってこともあるだろうが、
そんな試合展開なんて一年間で何回か体験するぐらい・・。
多くの試合では、「なんでもない」ミスに監督、コーチの嘆きがこだまするのだ。
そうなれば、練習の中味は「凡事徹底」を意識し、実践するしかあるまい。
何度も何度も平凡なゴロをノーミスでさばく練習を繰り返す。
打っては、しっかりとボールを見極め、するどいスイングを心掛けるなど。
その「凡事徹底力」を身につけるために反復練習が必要なのである。
・・と、そう思っているのが、それを習得するのは容易なことではない。
何度も何度も言い聞かせ、根気よく実践していく執念というか、粘りというか、
忍耐力と言うべきか・・、そんなことが我々にも求めらていなければならない。
しかし、絶対ミスしないなんてない訳で、ミスはあるものだと想定するのだが、
肝心なことは、ここ一番でミスしないっていう気持ちの強さを備えることではないか。
それを身につける一番の方法は・・・、やはり、練習でしかないのである。
ここ最近でのミーティングでトクトクと語っているところである・・。
試合でミスした時、その時に怒っても後の祭りだし、もしかしたらその怒りは
指導者の気持ちの発散でしかない・・。そんな発散の仕方よりも、練習の中で
できるだけ失敗のないよう檄を飛ばしていく方がよほど効果がある・・。
そうなのだ・・・。「凡事を極める力」を身につけようと必死なのである。
・・元気なあいさつを心掛ける。道具は大切に扱い、なくさない。
バックやスパイクはきちんと並べ、ゴミなどはしっかりと片付ける・・。
それよりも何よりもグラウンドに立つからには、一生懸命に野球をやるってことが
「凡事徹底力」の重要な要素となるのである・・。
さあ~迎える北部選手権の大一番・・。派手なスーパープレーを期待するより
当たり前にできることをしっかりと発揮する・・。それが勝利への大きな分岐点。
それができるかどうか如何によって、我らの活路を見出していきたいのである。
「凡事を極める力」・・。
当たり前のことを極めて、他人の追随を許さないよう決死で臨む所存である~。