一石が投じられた・・。

UMUサン

2018年05月16日 21:20


「あと10年で"野球部の中学生"は全滅する・・。」
5月12日(土) に「プレジデントオンライン」から衝撃的なニュースが配信された。





その配信された記事によると・・、
「野球をする子供が減っている。中学校の軟式野球部員は7年間で12万人減少した。
このペースで行くと、野球部の中学生は10年後には0人になる計算だ。
多くのプロ野球選手を輩出してきた中学硬式野球連盟「リトルシニア」で審判を務める
粟村哲志氏は、「リトルシニアでも、名門チームの廃部や休部が相次いでいる。
「“プレーする野球”」の人気低下は深刻で、いよいよ後がなくなってきた。」と指摘する。

学童野球関係者のみならず、野球をこよなく愛してきた者からすれば、
ただならぬ問題であり、ここ10数年、学童野球に携わってきた経緯の中で、
近年のチーム数、野球部員減少については身近に感じているところなのだ・・。

北部支部学童部で言えば、ここ数年来、確実に「登録チーム数」が減少している。
我らサンガーズが所属する名護ブロックにおいても、代表チーム(5,6年が中心)が
一時期、24チームもあり、大規模チームとなれば、低学年(4年生以下。)の部も含め、
最大4チームを編成し、大会へのエントリーがあったほどである・・。

今シーズンだと、高学年の部が15チーム、低学年の部が8チームぐらい。
高学年・低学年合わせても23チーム程度にとどまっている。
A代表チームのみでも24チームあった時期と比べ、それでも及ばないのだ。

その傾向は、北部支部や名護ブロック以外でも深刻な問題として顕在化しているのだ。


そんな中、危機感がここに来て沖縄県全体として認知され始めた出来事がある。
毎年8月に行われる「島田杯・かりゆし旗県大会」の開催である・・。

この大会は、低学年(4年生以下)を対象とした初めての県大会であり、
今年で3回目となる・・。趣旨は、野球人口の減少傾向に対応すべく、低学年時から
県大会を設定することで、モチベーションを高め、さらには部員以外(他の部活動員)
からのメンバーの構成を認めたチーム編成や近隣チームの合同チームも可能にするなど、
いわゆる「規制緩和」も考慮し、野球というスポーツに取り組みやすい環境を講じながら
野球人口の拡大を図る・・ってことが大きく根底に位置づけられているのだ。

さらには今年度より学童野球における女子プレーヤーを限定した
「沖縄ガールズトーナメント2018」(県大会)が9月下旬に開催予定しているのだ。

これら新設大会の動きは、野球人口減少及び拡大などの問題と密接に絡み、
その思惑が見え隠れしていることは、周知の事実なのである・・。

しかし、そんなこと(大会等の新設)を推進していくことだけで、
目の前に迫る問題を解消する手立てとなりうるだろうか?

先ほどの「プレジデントオンライン」から配信されたニュースに戻ると、
小学生、中学生の野球離れが進んでいる理由は、さまざまに推測されている。

例えば、野球遊びができる公園や広場がなくなり、友達同士や親子でキャッチボールを
することすらままならない土地事情に原因を求める意見もある。
そして、用具が専門的で費用がかかることも大きな要因の一つとされる・・とある。
はたまた、旧態依然とした高圧的・強権的な指導法がよくないという意見もあるし、
少年野球チームに子供を入れると、お茶当番や送迎など、親の負担が大きいことも
嫌われている・・という、チーム内でもうやむやにされてきたことが噴出してきたのだ。

まさに、外部刺激(大会等の新設)のほか、内部浄化(チームの在り方見直し等)にも
真摯に目を向けなければならない待ったなしの時期にきているだろう・・。

特に、内部浄化に関しては、学童野球に携わる監督やコーチ、保護者、関係者など、
多くの方々が積極的に関与しなければ、その解決への道のりは厳しいものとなる。


さあ~今ここに、培われた長い歴史に一石が投じられたことは言うまでもない・・。