さて、先週土曜日(21日)の浦添ブロック遠征後の反省会でのこと・・。
宴もたけなわ・・。お酒と美味しい料理にどっぷりと酩酊している時の話題である。
・・それは「儀部打法」のことであった。
「儀部打法」とは、我らサンガーズ不動の4番、儀部皓太朗一家が考え出した打法のこと。
去った第21回山浩杯において、19打数0安打とまるで打てなかった悩める皓太朗のため、
あまり野球に縁のなかった(・・であろう。)リーキー隊長とかーなー母のアドバイスのもと、
「家族会議」にて発案された皓太朗の不調脱出のための新打法のことである~♪
ま、「儀部打法」っての名称は、その反省会時に自分が命名したのではあるが・・。
「監督~、皓太朗が新たな打法を考えたらしいですよ~。」 まーこー保護者会長。
「ほお・・。」 皓太朗の打てないことが自分の中で当たり前の光景になり始めた時の話。
そんな話が囁き始めた頃、「・・で、新打法ってのは・・?」 打てなくても豪快な皓太朗に聞く。
「はい・・。こうやって、こうして打ちます~。」 その新打法ってやらを実演してもらった。
「ほお~。」 なるほど・・。不調の時の打ち方とは少し異なってはいるな・・。うん。
つまり、こうだ・・。タイミングを取る際、投手のモーションに合わせて事前に左足を引いて
待っている状態をつくり、投げ込んでくると同時に左足をステップする・・という打法である。
以前は、追い込まれるまで左足を高く上げ、追い込まれるとノーステップという打ち方・・。
そんな打ち方の中、タイミングが遅れずにバットが出せるという工夫の表れであろう。
親父のリーキー隊長はラグビーバカで、かーなー母は、この前の運動会での走りを見ても
どうも運動が得意じゃない・・とのオーラが身体全体から発しているこの二人にあって、
我が子の絶不調をどうにかしたいとの思いから・・のことだとすると、涙がチョチョ切れる・・。
・・で、先ほどの反省会の話に戻る・・。
「ま、皓太朗の新打法にかーなー母のアドバイスも入っていることは驚きだね~♪」
そう言うとリーキー隊長は照れ笑い・・。しかも家族全員・・ってことに微笑ましさを感じる。
「それを聞き入れて、実際に新打法を試みる皓太朗の素直さには恐れ入ったね~。」
リーキー隊長とあわせる泡盛のグラスが心地よい音色を響かせている・・。
「ひとつアドバイスさせてもらうならば、昔の打法がいいな~。あの豪快なやつがな。
まあ~打てないの少しは不安だが、・・かといって細かく打つやり方もどうかと思う・・。
自分は19打数0安打であっても我らサンガーズ不動の4番で使い続けているのは、
彼の豪快な『ひと振り』が見たいのだ・・。それも試合の流れを『ひと振り』で変えるのをな。」
今シーズン、これまで幾度となく彼の豪快な「ひと振り」がチームを鼓舞してきたのである・・。
「・・今シーズン残り少ないが、ま、一本ぐらいはヒットが出るだろう~って気持ちで待ってる。」
笑って答えると、「一本は出るでしょう~。」 なんて感じでリーキー隊長が苦笑いを見せる。
《・・おっとう~、おっかあ、バカみたい~♪ なんて、笑うな皓太朗・・。》
そんな皓太朗が絶不調を脱するのは、リーキー隊長とかーなー母の新打法の伝授じゃない。
悩める我が子のために必死になって考える親の気持ちが伝わる時こそ、打棒が復活する。
そうだ・・。打ち方じゃない。打ってやる~って気持ち・・。
それも、自分を心配し、支えている人の思いを背負って臨む心意気が大事なことだ。
「儀部打法」・・。その裏側には技術を凌駕するほどの気持ちが隠されているのかも・・と、
そんなことを深く読み取らずにはいられないのである。
まあ~そんなこと・・、リーキー隊長やかーなー母は思いも寄らないとは思うが・・。
・・彼の打棒復活のため、もう~自分のアドバイスなんて必要ないね~♪