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2021年04月08日

道具の「力」を借りてでも・・。


・・最近、チビッ子たちのプレーを見て気になることが・・。

一度キャッチしたボールが「ポロ」っとグラブからこぼれ出るシーンが
良く見られる・・。「あ~せっかく捕ったのに・・。」 そんなため息が漏れる。
「う~ん、まだチビッ子なんで握力の問題か?それともグラブのせいか?」
そんな思いでプレーを見ていると、ひとつ気づいたことが・・。

「そう言えば、この子ら一度もグラブを叩かないな~。」

「どれどれグラブ見せて~。」 守っているところへ近寄りグラブを確認。
「あ~最後まで指が入らんし・・。」 ま、小さくて指が入らないってのもあるが、
グラブの指を入れるところが指の先まで収まって、しっかりとボールが
掴むようになっていない・・。しかもスポッと手から抜けそうにもなっている。

「・・。」 さらに見れば、しっかりとボールが収まるポケット部分ができてなく、
全体的にペタってグラブが煎餅みたいな感じとなっているのだ・・。
「あ~これじゃボールがこぼれる訳だ・・。」 他の子もそんな形になっている。

家でもグラブを叩いてポケット部分をしっかりと作ってやれば、
多少ボールの収まりも良くなるはずだがグラブを見る限り、やられていないよう。
まあ~家でやらなくとも守備につきながらやその都度やっていれば形づくられる。
そんなちょっとしたことがグラブの問題は改善されるし、守備力だって向上する。

まだまだ技術不足のチビたちにとって道具の整備は事より重要で、
道具の力でもって技術向上のきっかけにつながるかもしれないのである・・。


今から4~5年前のこと・・。同じようにポロポロする子がいて、
グラブを見ればペラッペラでほぼポケット部分が形づくられていない状態。
まだ低学年だったので技術面でのこともあったが、ボールをこぼす原因の
ひとつをグラブのせいにしてみた・・。
「あ~ボールが捕れないのはグラブも悪いな~。」 みたいな・・。

そして、「監督のグラブを使ってごらん・・。」 そう言って貸せてみると、
なんとポロポロが激減・・。「お。」 みたいな表情でグラブを見つめている。
「だろ~。」 道具のせいにするのは気が引けたが、この際一か八か・・。
これで守備力が少しでも改善すれば御の字のもうけもんである。

「・・ただ道具だけに頼らず、しかと練習もしなければ上手にはなれんぞ。」
練習も一生懸命にやることの大切さもしっかりと忘れずに伝えたのである・・。
それからというもの、その子はますます上達し、代表チームになる頃は、
チーム1、2を争うほどの守備の名手となったのである・・。


ここ数年、野球の道具の進化は目覚ましい・・。
特に学童野球においては毎年のように新型のバットが出現し、現場を席巻する。
道具を使いこなせばその実力はさらに加速し、実力以上のものを引き出す。

その一方、道具の力を借りて覚醒する子がいることも否定できない。
まずは道具の力を借りて野球なるものを覚え、徐々に技術向上が合わさって、
結果、道具の力と技術が一体となれば目指す目標に近づくことになる。

道具の力を存分に借りることは決して悪いことではない・・。そう思うのである。
(ただし、道具の力を過信し技術向上を怠ることを見逃してはならない。)


道具の「力」を借りてでも・・。


今日の練習時、シートバッティングの守備の際、
「みんな、グラブをパンパンやれよ~。」 守るチビッ子らに声をかける。
「パンパンパン・・。」 グラウンドにグラブを叩く音が響きわたっている。

まずは道具の力を借りて、「使われてみる。」のも良し・・。
やがて技術が伴い、きっと道具を「使いこなす」日がやってくるはずだ。


その時、チビッ子らの真の実力が発揮される・・。





Posted by UMUサン at 21:40│Comments(0)
 
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