サンガーズ奮闘記

今年のサンガーズの顕著な傾向だが、低学年の女の子の入部が急増している・・。

ま、ほとんどが兄妹つながりではあるが、今まで過去にこれほど女子部員が
多く入部したってことがあっただろうか・・？
自分の記憶では以前にも数名の女の子が在籍したこともあったが、
６年次卒団の最後までやり通したのはわずか１名しか覚えていない・・。

どちらかと言うと学童野球においては「男の子」の割合が大多数を占め、
その中において「女の子」は少数派・・。たまに部員数の少ないチームでは、
「女子選手」が多く在籍するところもあるが、まだまだ学童野球界では、
「男の子」世界的な風潮が色濃く残っているのもたしかである・・。

「男の子」に交じって活動する「女の子」にとって、
少々やりにくいこともあるんじゃないかと、勝手に想像しているのである・・。

しかしながら周りに目をやると、ここ最近女の子が野球を始めることが多い・・。
地域（地区）によって、あるいは県全体でも女子だけの野球チームが
存在していることがあって、その活動は大いに盛り上がっているところでる。
ちなみに、２～３年ほど前から県連においても女子野球を積極的に
奨励していこうとの試みで、「ガールズトーナメント県大会」を開催している・・。

そんな動きが学童野球の競技人口拡大の一助となれば・・との期待も高まる。
いずれにしても、「男の子」にしても「女の子」にしても野球に勤しむ子供らが
多くなればこそ、大いに盛り上がり、活性化するものと確信しているのだ・・。


そんな中、我らサンガーズに入部した女の子の扱いには
ことさら以上に気を遣っている・・。いわゆる「トリセツ」っていうやつだ・・。
まあ～低学年と言うこともあって、無理な練習はさせない、気が向かない時は
休ませている・・などなど、野郎軍団からは「えこひいき」的な視線があるが、
ここは「女の子大好き」と自称する中、周囲の声も馬耳東風にしているのだ・・。

また入部した女の子の兄たちには、「最大のライバルが入部したと思え・・。」と
あたかも女の子（妹）を重視するような発言をもって発奮を促している。
中には「マジに大変のことになった・・。」と練習に気合いを入れる光景も見られ、
良いか悪いか、女の子の入部がチームに新風を吹き込ませているのだ・・。

・・そうとは言え、やはり女の子の取り扱いは難しい・・。

先だっての練習試合（・・コロナ自粛前です。）、次の練習試合に備えて
目の前の他チームの練習試合を観戦していた時、何やら後ろが騒がしい。
しかも女の子軍団の声が聞こえる・・。振り返るのが怖いような・・悪い予感がした。

すると、「監督これ～。」 後ろから肩を叩かれた・・。振り向かない訳にはいかない。
勇気を出して振り向くと、紙皿に盛られた土の団子が２，３個添えられている。
「があ～やはり・・。」 一瞬、目の前が真っ白になってしまった・・。
先ほど振り向けなかった理由は「おままごと遊び」の声が聞こえたからなのだ。

「あ、ああ・・。ありがとうね。」 土団子を手に取り、しばし沈黙・・。
これってどうする？なんて思いつつ、その女の子と視線がバッチリ合う。
「はいどうぞ。」 さらに紙皿の土団子を差し出す・・。両手に土団子の光景。

「ああ、美味しいね・・。」 さすがに食べ真似でごまかす・・。そして顔を見る。
まさか本当に食べろって言うんじゃないだろうな・・。不安に支配される。
「あ～良かった。」 その子が笑顔を見せる・・。あ～こっちも良かったとひと安心。
すると、「おままごと遊び」の家（？）に戻りながら「監督が美味しい～って。」 報告。
「じゃあ～もっと作ろう～。」 家（？）で待機する別の女の子が土をこね始める・・。

「があ～まずい・・。」 慌てて「おままごと遊び」の家（？）に訪問し、
「あの～監督、もう次の試合の練習に行かないと・・。」 そう告げると、
「分かった。」 その言葉でやっと開放されたかと思ったが、甘かった。
たくさんの土団子をこさえて買い物ビニール袋に詰め込んでいる。
すると、「はい、お弁当です・・。」 先ほどより何倍も多い土団子を持たされた。

「・・。」 左手にノックバック、右手に土団子のお弁当・・。想像もしない光景。
こりゃ野球を教える前に、自分が「おままごと遊び」に付き合わなきゃならんぞ。
そんな考えが脳裏に浮かび、練習試合どころではなくなってしまった。


「がはは～」 そんな光景を見られて野郎軍団の笑いのネタとなってしまう。

「監督、普段から『女好き』って言うからですよ。」 一番に笑ってた奴が言う。
「バカ、『女好き』っては言っていない。『女の子好き』だって言っている・・。」
そんな言い訳しても後の祭り・・。もう～苦笑いしか出ず、適切な解決策もなし。

これからいかに「おままごと遊び」に付き合うか・・？喫緊の課題となった。





どなたか、「女の子」の正しい取り扱い（トリセツ）をご教授いただきたい・・。