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2017年02月17日

チームの「DNA」・・。


ここ最近のことだが、大会毎に印象に残っているチームを紹介しているわけで・・。

今回は、「驚異的な粘り」を見せてくれた羽地ファイターズさんの戦いを綴りたい。


2月11日(土)から開幕した「第135回名護ブロック春季大会(第120回名護市長杯)」も
今週の日曜日(19日)にて大会の最終日を迎える・・。

そんな中、大会2日目に名護少年野球場で行われたAパートの準決勝の第1試合、
羽地ファイターズと名座喜少年野球の一戦は、手に汗握る攻防が繰り広げられた。
攻守の展開も早くスピーディーで、先行すればすぐに追いつくという息詰まる大熱戦に、
観客の誰もが固唾を飲んで見守り、勝敗の行方は不透明・・。誰も予想することができない。

特に、羽地ファイターズの粘りは、まさに「脅威」と言うほかないものであった・・。

名座喜少年野球が初回1回裏の攻撃で、主砲のホームランで2点を先制すると、
試合中盤に羽地ファイターズが相手投手の乱調を足がかりに、内野陣のミスも絡めて
2点を奪取・・。スコアを2対2の同点とし、試合を振り出しへと押し返す。

その後も名座喜が得点をあげると、羽地が追いつくといった一進一退の様相となる。

そして観客の度肝を抜いたのは、6回裏の名座喜の攻撃で見せた羽地の作戦・・。
6回表に羽地が3対3の同点に追いついた矢先、大事な守りとなるはずが、
名座喜の先頭打者を四球で歩かせてしまう・・。次の打者にも出塁を許してしまい、
無死1、2塁とこの試合最大のピンチを迎えることになってしまったのである。

「さあ~、羽地がどうしのぎ切るか・・。」 誰もがその攻防に注視している中、
羽地は次の打者を敬遠で歩かせ、無死ながらも満塁にする作戦を選択したのである。

目の前の熱戦を見届けていた観客からどよめきが沸き起こる。
まあ~満塁にしたほうが守りやすいだろうし、あわよくば内野ゴロのホームゲッツー・・。
しかし、投げる投手はヒットはおろか、四死球でさえ得点を許してしまうという緊張の場面。
ピッチャーにすれば、最大級のプレッシャーがのしかかってくるのである。

しかも試合も終盤6回裏・・。ここでの失点は勝敗を左右しかねない大事な局面。
・・まさに、勝敗をかけての大勝負に打って出たのである・・。

「う~ん・・。」 感嘆の声か、唸るため息なのか、何とも言えない緊張の空気が充満する。
見れば、マウンドのピッチャー君も冷静で淡々と投げ込むし、ベンチも静かに見守る。
そして見守る我々はこの大勝負の行方を見逃さず、凝視するしかないのである。

並行カウントになったその時、打者の打った打球は思惑どおりの内野ゴロ・・。
ホームフォースアウトからファーストへ転送し、作戦通りのホームゲッツーとなり2死となる。
歓声に沸く羽地ベンチと対照的に、名座喜のベンチは痛恨の結果に言葉を失っている・・。

この瞬間、羽地の作戦は見事に成功したかに思えたが、野球は残酷なものだ。
2死2、3塁となり、名座喜万事休すと思われた時、次打者の内野ゴロをエラーし、
思わぬ形で追加点が入ったのだ・・。「か~・・。」 2死を取って安心したのであろうか・・。

そして迎えた7回表の羽地の攻撃・・。先頭打者が打ち取られ1死・・。羽地に暗雲が漂う。
次の打者は代打・・。積極的に打ちにいったが打球の行方は内野ゴロ・・。
守りの堅い名座喜内野陣の前では・・と思った瞬間、ここで名座喜内野陣のミスで出塁を許す。
1死1塁で送りバントを敢行し、2死2塁として1番バッターへ打順が回ってきた。
この羽地打線にあっては一番頼りとなるバッターに最後のチャンスが巡ってきたのである。

一番期待されるバッター・・とはいえ、こんな緊張する場面でのヒットは至難の業。
しかし、羽地ベンチは最後のチャンスに一番バッターに全てを託して打席に送ったのである。

そして・・、1ストライク後、振り抜いた打球はレフト線を痛烈に破るタイムリー2塁打。
2塁から一気にランナーが返り、土壇場で4対4の同点に追いついたのである~♪
「おお~!」 羽地ベンチに限らず、球場全体から大歓声が沸き起こったのだ・・。


大接戦はついにタイブレークに突入・・したが、先攻の羽地が3点を取ったものの、
その裏の攻撃で名座喜が4点を奪取し、逆転サヨナラ勝ち・・。この熱戦に終止符が打たれた。

しかし、この驚異的な粘りは圧巻であり、勝者と敗者の区別がつかないほどのものであった。


チームの「DNA」・・。


羽地ファイターズは、名護ブロックにおいて唯一県制覇を経験した伝統のあるチーム・・。

その粘り強いチームカラーは定評があり、時代が変われど、チームの「DNA」として脈々と流れ、
決して試合を諦めない姿勢は、羽地ファイターズの最大の「武器」として受け継がれている。

まさに今回、その「DNA」を見せつけられた試合となったのである・・。


・・また一つ、我々の目指す戦いの見本となってくれたのはいうまでもない・・。





Posted by UMUサン at 22:45│Comments(0)
 
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