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2016年07月22日

望んできたもの・・。


先だっての「第98回全国高等学校野球選手権沖縄大会」の真っ最中の話・・。

我ら宜野座高校が2回戦の北山高校とのやんばるダービーを接戦の末、2対1で制し
ホッと一息つきながら球場の外で保護者と談笑していた時のこと・・。
「こんにちわ~♪」と名護高校野球部の子供たち数名が声をかけてきた。

「ん?」 見れば、学童、中学と教えてきた子供たちである。

名護高校は2回戦、那覇高校に5対3と敗れ、一足先に高校球児を引退している中、
この日は宜野座と北山というやんばるダービーの試合を観戦に来ていたと言うわけである。

「あ、お前ら何やっているば~?」 応援に来ている理由を聞いているのではない。
2回戦敗退に母校の野球部の先輩として、そして教え子として、問いただしているのだ。
「えへへ・・。」 頭をかきながら苦笑い・・。その表情には無念さは見られない。
むしろ、無事に高校野球をやり終えたという爽やかな安堵の表情を浮かべている。

当然、体は自分より大きくなっているが、その顔を昔のまま・・。
そんな風貌に何となく不思議な感覚を覚える。
頭の中では昔の記憶が高速回転でフラッシュバックしている

しばし歓談・・。負けた過去の話はひとまず終え、これからのことについて話を進める。
「で、大学はどうする~?」 いろいろと進路は決めているらしいが、引退して数日なんで、
具体的な話はこれからとのこと。「とりあえず、夏休みを満喫しようかなと・・。」ってな話題。

こいつら見れば、頭は坊主で真っ黒に日焼けしている高校球児の面影を残すが、
格好は今時の高校生に早変わり・・。帽子をストレートキャップに替えて、それなりにおしゃれ。
すでに残り少ない高校生活を満喫しようとの意欲が満々なのである~♪

「暇だったら、たまにはサンガーズを教えに来てもいいぞ・・。」って提案すると、
「あ、いや、野球終わっても何かと忙しいっすよ~♪」 笑った顔はほんと昔のままだ。
「何言ってる・・。」 自分も合わせて笑ったが、この子らの成長に反比例し、歳を重ねている
自分の容姿を思い浮かべ、思わず両手で笑った頬のシワを伸ばす仕草をしてしまった・・。


「それじゃ~、失礼します・・。」 そんな挨拶をしながらコザの街へと走り去った。
この後、遊びに行くんだな~と思いつつ、彼らの楽しそうな後ろ姿にある思いが浮かんだ。

その頃、竜誠なんか宜野座高校は勝ち残っており、まだまだ熱き夏は続いていたが、
もし最後の夏を終えたとしても悲観することなく、その頑張りを讃え、笑顔で最後を迎えようと。
そう心に決めたのである・・・。


我らの念願であった高校野球に飛び込み、この2年半、紆余曲折の右往左往しながら
目標に向かって頑張り続け、それを終えたあとも、次に向かって前向きに突き進む姿。
こんな姿を我々は望んでいたのであり、それが現実になっているのだから・・。


「竜誠~、夏休みはいろいろと付き合え。」 暇になったであろう竜誠に声をかけた。
「はあ~、俺もいろいろと忙しいわけよ・・。」 彼らとまったく同じような言葉を返した。
{・・・。」 くっそ~。ボランティアさせたり、サンガーズの練習に付き合わそうと思ったのに。

まあ~いい・・か。 こいつもそんな望んできたものを現実にした一人なんだから・・。


望んできたもの・・。


今夏、無事に高校野球を終えた教え子たちとの食事会を企画している。
当然ながら、今まで子供たちを支え続け、泣き笑いした父兄も一緒にである。

昔話に花が咲き、これからの未来への夢を肴に、あの当時にタイムスリップ・・。

まあ~、想像するだけで楽しみで仕方がない~♪


・・あ。にやけた顔のシワを伸ばしておかないといけないかもしれない・・。





Posted by UMUサン at 22:30│Comments(0)
 
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