サンガーズ奮闘記

ま、話があとになってしまいましたが、卒業式にやってしまいました・・。

・・PTA会長の祝辞にて、号泣～・・。ほんとにあははは～です。







「会長～、ちゃんと挨拶文でまとめてきてよ。」 と校長先生から注文。
なんせ、いろんな場面での挨拶が長いと言われている前科者・・。
挨拶文にまとめてないと、いろんなことが言いたくて、ついつい長くなってしまう。
今年の運動会だって、「お父さん長い～。」 あかりから延々と説教を食らった始末。
「別に・・。誰からも文句は出ていないけど・・。」って思っていたが、
校長先生が挨拶文にまとめてきてよ～っていうことは、挨拶長いとの念押しかもしれない。

「しかし、挨拶文にすると『かんでしまう』けどな～。」なんて心配もよぎる。
過去に小学校の際にも挨拶文にしてまとめたが、もう～かみかみ状態であった。
「長いのも嫌だけど、『かむ』のも恥ずかしい・・。」 とあかり。
「・・・。」 なかなかプレッシャーをかけれくるな～って思ってしまった（笑）。


卒業式当日、素晴らしい天候にも恵まれ、絶好の旅立ち日和・・。
そんな好天気同様、自分自身「泣き出しそうな予感」はまるでないって思えた。

そして式典がスタート・・。卒業生が舞台壇上から一人ずつ入場してきた。
みんな晴れやかな笑顔。誰一人涙を見せる者がいない。
あかりもそんな中の一人・・。満面な笑顔で一礼して着席する。
「・・おいおい、笑いすぎだろうが・・。」 笑顔の入場にひと安心する。

しかし、その状況はある時点から一変した。
それは卒業式の冒頭、出席者全員による「校歌斉唱」であった。
「・・不撓不屈の意気をもて　いざ　いざ進め　我が友よ・・。」
その校歌斉唱に、竜誠時代に屋部中野球部が夏季県大会ベスト８入りの快挙。
屋部中吹奏楽の熱烈な演奏に合わせ、応援団の誰もが涙して高らかに校歌を歌い上げた。
・・そんな情景が、卒業式での「校歌斉唱」の時に思い浮かんだのである。

思わず、鼻の奥がツーンとなり、目頭に熱いものを感じた。
「おっと、これはまずいぞ・・。」 思えば、その時から前兆は出ていたのである。

そしてPTA会長挨拶。壇上に上がり、用意した挨拶文を広げる。
何度も読み返し練習した・・。「かまない」ようゆっくりを文字を追いかける。
挨拶も後半、どうにか無事に終わりそうだと一瞬気を許した瞬間、
「あが。」　とうとうかんでしまったのである。

・・無意識である。思わず、あかりの方に視線をやる。
「もう～。またかんでるし・・。」 眉間にしわを寄せて苦笑いしている表情。

その時、一気に熱いものが鼻の奥と目頭を直撃・・。言葉が出てこない。
壇上での無言状態に、何かあったのかと会場内にざわめきが広がる。
「うう・・。」 必死に言葉を絞り出そうにも涙声で言葉にならない。

マイクの先端を手のひらで押さえる。昨年８月に体育館の音響設備をフルチェンジ。
自分の嗚咽がマイクに伝わらないように音をシャットアウトしたかったんだろう。
その間、壇上にて屈伸運動したり、首を回したり、どうにか復活するために試行錯誤。

鼻の奥と目頭を直撃した熱いものが引き始め、どうにか言葉が発せられると思った矢先、
会場内から「頑張れ～。」って大きなかけ声が響き渡る・・。
その声を聞いた瞬間、せっかく収まっていた熱いものが再び襲来してきたのである。

・・うちのお袋である・・。自分の息子の姿に居ても立ってもいられなかったのであろう。
「くっそ～。あはは。」 涙声ながらも笑いが込み上げてきた。それからしばし沈黙・・。


結局、そんなこともあって予定時間をオーバーし、どうにかやり終えた・・。
恥ずかしいやら、申し訳ないやらで、普通に戻ることができず、舞台裏へ退散。
そのまま体育館の外に出て、気持ちを落ち着かせるため、煙草を燻らせた。

式典終了後、卒業生の花道も近くで見送ることができず、遠くから眺めた次第。
あかりに見つかると、「お父さんよもう～（怒）。」って怒られるに決まっている。

しかし、そうなってしまったんだからしょうがない・・。


とりあえず、無事（？）に今年の卒業式も終了できた。
まあ～涙あり、おばあのかけ声ありといろんなことがあったが、ホッとひと安心。
駐車した車の陰に隠れながら、卒業生の花道を遠くから眺めていると、
「挨拶良かったよ～♪」と多くの方々から声をかけられたことがせめてもの救い・・。

次は高校の卒業式・・。今度こそは笑顔で見送りたいと思っているのだが、
はた、その願いが守れるかどうか未知数・・だし、あまり自信がない。

そんな頼りない誓いが成就するため、最後の涙雨としたいものである・・。


輝く未来に栄光あれ・・。屋部中学校第６８期のみんな、卒業おめでとう～♪